徴兵:韓国憲法裁、宗教的兵役拒否者の代替服務制度認める

 韓国の憲法裁判所は28日、宗教的信念に基づく兵役拒否者の代替服務制度を認めない現行の兵役法5条について、裁判官6対3の多数意見で憲法不合致決定を下した。憲法不合致とは、法律の条項は違憲だが、すぐに無効とした場合に生じる混乱を避けるため、法律の改正時限を設定するというもの。
  ただし憲裁は、兵役忌避者を刑事処罰するよう定めた兵役法88条は合憲と判断した。2004年に88条について初の合憲決定を行った従来の判断を維持したのだ。処罰条項を違憲と決定すると、これまで有罪とされてきた宗教的兵役拒否者が再審を請求できる。このため憲裁が、社会的混乱を避けつつ今後は宗教的兵役拒否者が処罰されないよう、代替服務の道を開いたという分析がなされている。
  憲裁が28日に憲法不合致決定を下した兵役法5条は、兵役の種類を現役、予備役、補充役などとだけ規定している。宗教的兵役拒否者が入隊に代えて軍と無関係の仕事をする代替服務制度は、ここに含まれていない。憲裁は「宗教的兵役拒否者に代替服務制を許容しないのは、彼らの良心の自由を侵害するもの。国防力全体の中で兵役資源が占める重要性が低くなっている点を考慮すると、代替服務制を導入しても韓国の国防力に有意な影響を及ぼすとは見なし難い」と判示した。その上で憲裁は、来年12月31日までに代替服務制に関する立法をするよう国会に注文した。
  しかし憲裁は、宗教的兵役拒否者など入営忌避者を刑事処罰するように定めた兵役法88条については、合憲4人、違憲4人、却下1人の意見で合憲と決定した。違憲決定のためには、裁判官6人以上が違憲の意見を出さなければならない。
  合憲の意見を出した裁判官は「この条項は入営忌避者を処罰するもので、宗教的兵役拒否とは直接関連がない」とした。一方、違憲判断の裁判官は「宗教的兵役拒否を認めないのは違憲と判断した以上、彼らを処罰する根拠になっている条項も違憲」とした。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/06/29/2018062901103.html

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