米「核リスト出さないなら終戦宣言応じない」

 北朝鮮は米兵の遺骨55柱を返還したのをきっかけに韓国戦争(朝鮮戦争)の「終戦宣言」を強く求めているが、米国は北朝鮮が「核申告リスト」を提出しなければ終戦宣言論議に応じられないという見解を北朝鮮側に伝えたことが29日、分かった。非核化の本質にかかわる直接的な措置がなければ、北朝鮮の体制を保証する論議は始められないということだ。
  外交消息筋は同日、「米国務省はまず、本格的な非核化に関する前提条件が満たされることを要求している。北朝鮮の核・弾道ミサイル所在地を含む核計画全体のリストを最優先で提出するよう、北朝鮮に圧力を加えている」と語った。マイク・ポンペオ米国務長官も今月初めの訪朝時、「まず終戦宣言を」と要求とする北朝鮮側に対し、「核リスト提出が先だ」との見解を明らかにしたという。韓国政府筋は「米国は北朝鮮が先に核を申告しなければ非核化に対する真摯(しんし)さが分からないことや、『北朝鮮にだまされた』という米の官民の批判をある程度鎮められないと判断している」と述べた。米メディアで最近、軍や情報当局の話として「北朝鮮は米朝首脳会談後も核・ミサイル能力を隠ぺいしている」という報道が相次いだのも、北朝鮮に申告させようと圧力を加えるためのものと受け止められている。
  事実、米国側は北朝鮮による米兵の遺骨返還を歓迎しながらも、これを終戦宣言と結びつける発言はしていない。ポンペオ長官はツイッターに「金(正恩=キム・ジョンウン朝鮮労働党)委員長が遺骨返還の約束を守ってくれてうれしい」と語った。「(遺骨返還は)北朝鮮が非核化するだろうという確信をいっそう強めてくれるものなのか」という質問に、ジェームズ・マティス国防長官は「国際外交でさらに重要な他の事案のために肯定的な環境を整えてくれる」とだけ答えた。
  米国の専門家たちはもっとはっきり線引きしている。ロバート・ガルーチ元国務次官補は米ラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」のインタビューで、「(遺骨返還は)北朝鮮の脅威をなくす実質的措置ではないので、米国が相応の措置を行う義務はない」と語った。ゲーリー・セイモア元国家安全保障会議(NSC)軍備管理・大量破壊兵器担当調整官も「米国が終戦宣言に同意するとしたら、北朝鮮はその見返りとして核・ミサイル計画を制限する実質的な措置を取らなければならない」と述べた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/07/30/2018073000673.html

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