漢江公園にネズミが急増、ジャンクフードの食べ残しが原因

 ソウル市永登浦区汝矣島に住む主婦のチョン・ナジンさん(34)は7月21日の早朝、散歩をしに近くの漢江公園を訪れて驚いた。前日夜に市民たちが芝生に捨てて帰ったチキンナゲットの箱から1匹のネズミが突然飛び出したのだ。チョンさんは「非常にびっくりしてすぐに家に戻った。ネズミが歩き回るような公園に、気軽に遊びに行けるわけがない」と戸惑いの表情を見せた。
  最近ソウル市の汝矣島漢江公園とその近くの団地型マンションで、ネズミを頻繁に見掛けるようになった。猛暑を避けようと、漢江公園を訪れる市民が増えたことで、公園内の生ごみが増えたのだ。ネズミは生ごみを食べて繁殖する上、野生のネコもネズミの代わりに生ごみを食べるようになったため、ネズミが急速に繁殖した。7月21日午前、汝矣島漢江公園の芝生の至る所にジャンクフードの食べ残しが散乱していた。芝生では、半ば腐敗したネズミの死骸も発見された。近くに住むある住民は「週末には食べ物の臭いが家にまで入ってきて、窓を開けておくことができない」としながら「ネズミまで出るようになって、ここが本当にソウルなのか疑わしい」と肩を落とす。
  漢江近くのマンションで警備を務めるファンさん(70)は「最近ネズミを見掛けたというマンション住民の苦情が後を絶たない」と頭を抱える。数日前には、1匹のネズミが配管をたどって住民の寝室に入り込むという騒ぎが発生した。汝矣島の住民が集まるネット上のカフェには「天井でネズミが歩き回る音がして、一晩中眠ることができなかった」という書き込みも掲載された。ソウル市漢江事業本部所属のある美化委員は「毎日ネズミの死骸を1、2匹ずつ見掛ける」と言う。これには、露天商も戸惑いを隠せない。汝矣島漢江公園で屋台を運営するユ・パルレさん(81)は「店の入り口を少しだけ開けておいてもネズミが入ってくる。席を外す場合はしっかりと閉めるようにしている」と話す。永登浦区庁には、ネズミの駆除を求める汝矣島住民の苦情が数多く寄せられている。一部の住民たちは、2016年に汝矣島漢江公園の入り口などに設置された「出前ゾーン」の撤廃を求める請願を提出した。食べ物の出前がなくなるだけでも、生ごみが大幅に減るというのだ。市と区では、漢江公園のネズミを捕獲するには限界があると主張する。公園や道路周辺は、イヌやネコのようなペットがよく通ることから、粘着シートやネズミ駆除装置を設置しにくいためだ。
  ソウル市によると、6月の1カ月間に汝矣島漢江公園で排出されたごみは147トンに上った。6月のごみの量としては歴代最大だという。生ごみを無断投棄したり、ごみを分別しなかったりする人が増えたことで、市は生ごみの回収ボックスを15個から50個に増やす計画を打ち出した。自らごみを分別して捨てるようにするのが狙いだ。近くの住民たちは「市民たちにごみは自ら処理するという意志がなければ、ごみ箱が増えても同じ」と訴える。市の関係者は「残った生ごみは家に持ち帰るか、生ごみの回収ボックスに捨てる最低限の市民意識が問われている」と訴えた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/08/24/2018082401660.html

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