【社説】米国務長官訪朝キャンセル、北は誠意欠く姿勢を改めよ

 米国のトランプ大統領は24日、来週予定されていたポンペオ国務長官の北朝鮮訪問をキャンセルさせた。ポンペオ長官が新たに任命された対北朝鮮政策特別代表と共に北朝鮮に行くことを会見で表明した翌日のことだ。まさに突然の事態だ。
  トランプ大統領はポンペオ長官、ボルトン国家安全保障補佐官、ケリー秘書室長と会議を行った上で上記の決定を下し、その理由について「韓半島(朝鮮半島)非核化に向けた十分な進展が見られない」と説明した。今の状況でポンペオ長官が4回目の訪朝を行ったとしても、先の3回の訪朝と同じく手ぶらで帰ってくる可能性が高いと判断したのだろう。
  トランプ大統領は「中国に対する関税措置が取られた後、中国は以前のように北朝鮮の非核化を支援していない」「ポンペオ長官による次の訪朝は中国との貿易問題が解決した後の近い将来になるだろう」とコメントした。中国が北朝鮮との国境における取り締まりを緩めている影響で、北朝鮮に対する圧力の実効性が低下しているとの指摘も相次いでいる。北朝鮮が非核化の約束を実行に移さない理由がまさにこの点にあると米国は判断しているのだ。そのため中国との貿易摩擦を先に一段落させてから、北朝鮮との交渉を再開する方向で調整を行ったのだろう。だとすれば「8月のポンペオ長官訪朝」「9月の3回目の南北首脳会談」「2回目の米朝首脳会談」を経て北朝鮮の非核化が一気に進展するとの見通しはいったん先送りするしかない。
  事態がこのように複雑化した背景には、北朝鮮が「トランプ大統領はもはや後戻りしない」と確信し、自分勝手な態度に出たためだ。北朝鮮はすでに使い道のなくなった核実験場とミサイル発射施設を廃棄し、また核問題とは関係のない米兵遺骨返還を非常に大きな譲歩をしたかのように宣伝することで、次は米国が終戦宣言に応じるべきと求めている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/08/27/2018082700918.html

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