「アルツハイマー病の全斗煥元大統領、出廷困難」

 全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領=写真=夫人の李順子(イ・スンジャ)氏は26日、同元大統領が回顧録で、故チョ・ビオ神父を非難して死者名誉毀損容疑で在宅起訴された事件について、「現在アルツハイマー病と闘っている(夫の)健康状態を見ると、出廷は不可能だ」と語った。全・元大統領は昨年4月に出版した自身の回顧録(『全斗煥回顧録』第1巻混沌の時代)で、「5・18民主化運動(光州事件)時、ヘリコプター射撃を目撃したというチョ・ビオ神父の証言はうそだ」と主張、同神父のおいに当たるチョ・ヨンデ神父に訴えられている。
  当初、全・元大統領は27日に光州地裁で行われる初公判に出席すると言われていた。しかし、李順子氏は同日、ミン・ジョンギ元大統領府秘書官名義で出したコメントで、「(全・元大統領は)2013年にアルツハイマー病だと診断され、これまでの薬を服用してきた。妻の立場から見ると、出廷は非常に困難だ」と明らかにした。
  その上で、「90歳近い高齢のせいか、最近は認知能力が著しく低下し、少し前のことも覚えていない状態だ。このような健康状態では正常な法廷陳述が可能かどうかも疑わしいし、その陳述を通じて刑事訴訟の目的である実体的真実を明らかにすることはなおのこと期待できない。この国の大統領だった人が公の場に呼び出され、かみ合わないことを言い、的外れな回答する姿を国民も見たいとは望んでいないだろう」と述べた。
  李順子氏は「1995年の収監中に開始した断食を病院搬送後も強行、28日目に中止したが、当時の主治医は脳細胞の損傷を心配していた」と述べ、全・元大統領のアルツハイマー病発症の原因が収監中の断食と検察捜査にあると主張している。全・元大統領は1995年末、軍事クーデターなどの疑いで拘束・収監された後、容疑を否認して絶食した。李順子氏はまた、「2013年に検察が(全・元大統領の未納追徴金返還捜査のため)自宅を家宅捜索し、親族・知人の財産を差し押さえるという騒動があった後、記憶喪失になったが、そういうことがあった後、大学病院でアルツハイマー病と診断された」と述べた。
  全・元大統領側が初公判期日の前日に欠席を表明したのを受け、担当裁判所(光州地方裁判所刑事第8単独キム・ホソク判事)は27日、「午前中に裁判を予定通り進めるかどうか決定する」と発表した。光州地裁関係者は26日、「刑事裁判は被告人がいない状態で行うことはできないため、出廷しないなら、期日を数回延期した上で、強制的に出廷させるための勾引(こういん)状発行を検討する可能性がある」としている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/08/27/2018082700745.html

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