UAEが韓国に無断で仏企業と原発運営関連契約

 アラブ首長国連邦(UAE)がフランス電力(EDF)と韓国の独自技術で建設しているバラカ原子力発電所の運営・維持保守に関する契約を結んだ。原発業界は、UAEが韓国型原子炉「APR-1400」が採用される原発の維持保守に関わる契約をフランス企業と結んだこと自体が不適切であり、長期的に韓国の原発独占運営権を侵害しかねないと懸念している。

  韓国産業通商資源部(省に相当)によると、EDFはウェブサイトを通じ、11月21日にUAEの原発運営会社であるナワ(Nawah)とバラカ原発の運営・維持に関する長期契約を結んだと発表した。契約期間は10年で、1000万ドル(約11億3600万円)と小規模だという。ナワはUAE原子力公社(ENEC)と韓国電力公社が2016年に共同で設立した会社であり、バラカ原発の原子炉4基を運営・管理している。

  EDFは「50年以上の経験に基づき、UAE初の原発であるバラカ原発の運営安全、放射能管理、燃料周期管理、環境監視など広い分野でエンジニアリング研究、現場支援、教育などを支援するサービスを提供する予定だ」と説明した。また、「今回の契約を契機として、フランスとUAEによるエネルギー分野でのパートナーシップがより強化された」と指摘した。

  バラカ原発は2020年に完成予定で、出力1.4ギガワットクラスの原子炉4基で構成され、設計・工事費用は20兆ウォン(約2兆円)に達する。ナワは16年、韓国水力原子力(韓水原)と期間15年、9億2000万ドル規模の運営支援契約(OSSA)を結んだ。ナワはまた、原発運営に関連し、さまざまな整備・保守業務を支援する「LTMA契約」を結ぶため、細部の検討を進めている。原発業界からは「韓国とライバル関係にあるEDFが韓国の技術で建設した原発の運営に関する契約を結んだことは長期的に独占運営契約に影響を与え、韓国の技術がライバル企業の知るところになる可能性がある」と懸念した。産業通商資源部は「EDFとナワの契約はバラカ原発の運営自体ではなく、単純な技術コンサルタント契約にすぎない」との見方を示した。EDFは世界の原発市場で70基以上の原子炉を管理する世界最大の原発企業だ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/11/29/2018112980015.html

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