相次いで中国に主導権を奪われる韓国の主力産業

 スマートフォン、電気自動車(EV)用バッテリー、メモリー半導体、有機発光ダイオード(OLED)パネルなど韓国の主力産業分野は次々と中国に主導権を奪われている。造船、鉄鋼のような伝統的な製造業でも中国に押される状況で、IT分野でも中国に追い付かれる危機に直面した形だ。

  世界のスマートフォン市場で華為(ファーウェイ)、小米(シャオミ)、OPPOという中国勢ビッグ3の波状攻撃が激しい。3社の販売量は今年9月までに1億1600万台に達した。サムスン電子(7230万台)をはるかに上回る。サムスン電子の販売量が前年を13%下回ったのに対し、中国メーカーは18%も販売を伸ばした。華為の余承東(リチャード・ユー)コンシューマー事業担当最高経営責任者(CEO)は今年8月、「来年10-12月期には世界首位のスマートフォンメーカーになる」と語っている。

  EV用バッテリー市場でも設立から7年目の寧徳時代新能源科技(CATL)と比亜迪(BYD)が世界2、3位となり、首位のパナソニックを追撃している。

  特にCATLは今年1-10月の販売量が前年同期を130%も上回り、韓国のLG化学、サムスンSDIはそれぞれ4位、6位に追いやられた。このまま推移すれば、7-8年後に最大840億ドル(約9兆3000億円)規模にまで拡大するEV用バッテリー市場で韓国はマイナーな存在になりかねない。

  サムスン電子とSKハイニックスが独走するメモリー半導体市場も安心できない。中国の新興半導体メーカーが2年前からDRAMとNAND型フラッシュメモリーの工場建設に500億ドルをつぎ込んでいるからだ。中国の長江存儲科技(YMTC)は今年7-9月期に武漢工場でNAND型フラッシュメモリーの生産を開始。福建晋華集成電路(JHICC)と合肥長キン(イノトロン)が来年にもDRAMの量産に入る。サムスンディスプレーが掌握しているOLEDパネル市場でも中国のディスプレー最大手、京東方科技集団(BOEテクノロジーグループ)が20兆ウォン(約2兆円)以上を投資し、追撃に乗り出した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/28/2018122880048.html

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