【コラム】韓国の大統領を保護せよ

 水原中央浸礼教会のキム・ジャンファン元老牧師は数日前の水曜日、ソウル東部拘置所を訪れた。今年84歳になるキム牧師は、今年5月から毎週水曜日に拘置所での面会を続けている。今週もキリスト教信者である李明博(イ・ミョンバク)元大統領と旧約聖書の申命記8章を共に拝読し、聖歌を歌い、祈りをささげたという。李元大統領は一審で懲役15年の宣告を受けた。

  抗訴審裁判で懲役25年の宣告を受けた朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領は、京畿道義王市にあるソウル拘置所に収監されている。朴前大統領にきょうだい以外の面会客がいるのかは報じられていない。ネット上に元大統領に関するニュースが新たに登場した。一つは、ソウル市税金徴収課の機動チーム14人が、全斗換(チョン・ドゥファン)元大統領宅を3時間にわたって捜索し、テレビや冷蔵庫など9点を差し押さえたというものだ。もう一つは、ソウル中央地検の要請によって李明博元大統領の延喜洞の邸宅を公売に出したというニュースだ。現在も生存しているもう一人の元大統領である盧泰愚(ノ・テウ)氏は、数年にわたって健康状態の悪化が報じられている。

  前職大統領の現況が韓国政治の現況だ。彼らの病が国の病だ。独裁の鎖を断ち切って貧乏の足かせから脱したとはいっても、歴史の歯車の間に巻き込まれる韓国大統領たちの不幸には終わりがない。前職大統領2人を拘置所や刑務所に収監している国は、地球上で韓国とブラジルの2カ国しかない。歴史を見る際に二つの観点がある。一つは、歴史がスタートラインからゴールを目指して進むという進歩史観だ。もう一つは歴史というのは始まりも終わりもなく、進歩も後戻りもなく、単に繰り返されるだけだという循環史観だ。繰り返されている前職大統領たちの不幸は、過去がそうであったように、未来においてもその運命から抜け出すことができないだろうという思いが脳裏をよぎる。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/28/2018122880033.html

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