【コラム】李洛淵首相の年賀状を見て問う

 李洛淵(イ・ナギョン)首相の年賀状を見て質問する。

  李首相から年賀状が届いた。自分だけに送ったものではなく、メディア関係者をはじめとする多くの人たちに印刷して送った年賀状だ。李首相は東亜日報記者の出身だ。誰よりも頭脳明晰でしっかりと物事を判断する人物だという定評がある。歴代の首相からもらった年賀状の文面は大半がごくありふれたものだった。「多事多難の1年だった」「新年には家庭に幸せがあふれますように」といった程度の内容だった。ところが、李首相の年賀状は異なった。李首相の個人的な政治哲学と現政権の新年の国政基調がかなり盛り込まれていたのだ。実際に中身を見てみよう。

  まず最初の一節だ。李首相は「戦争の懸念を乗り越え、平和の希望を目にした」と述べた。果たしてそうだろうか。韓国は2018年に戦争の懸念を克服したのだろうか。平和が視界に入り、確実に見えるのか。李首相の年賀状が届いた日、マティス米国防長官が辞任した。マティス長官はトランプ米大統領に抗議する公開書簡を発表したのだが、その要旨は「米国の力」が「強い同盟」から生まれるというものだ。マティス長官はシリアからの米軍撤退に反対していた。それでもトランプ大統領が撤退を決めた結果、マティス長官は抗議の書簡を発表し、辞任してしまった。

  ブレーンたちの反対を押し切り、シリアからの米軍撤退を独断で決定した「商売人の外交策略家」トランプは韓米同盟と在韓米軍撤収について、どう考えているのだろうか。トランプ大統領の脳裏に「同盟」という信念や国政哲学は果たしてあるのか。「在韓米軍は第3次世界大戦を防ぐためのものだ」と発言したマティス長官が辞任したことで、韓米同盟と在韓米軍はどうなっていくのか。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/12/28/2018122880044.html

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