慰安婦被害者の金福童さん死去 ネット上で追悼相次ぐ

【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦被害者で、自らの体験の証言活動を行い日本の謝罪を要求し続けてきた金福童(キム・ボクドン)さんが28日夜に死去したことを受け、インターネット上では金さんを追悼し、冥福を祈るコメントが相次いだ。  金さんの死去を伝えた韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」のフェイスブックには、29日午前までに570件余りのコメントが寄せられた。その多くは「安らかにお休みください」などと故人の冥福を祈るものだった。  死去を報じた記事にも、金さんを気の毒がり、日本を非難するコメントなどが寄せられた。あるネットユーザーは「日本の謝罪を受けてからこの世を去るべきだったのに、その恨みをはらせないまま亡くなるとは気の毒だ。亡くなる前まで(慰安婦問題の解決を訴える)デモをなさっていて、胸が痛い」と書き込んだ。  別のネットユーザーは安倍晋三首相に宛て「被害者のおばあさんたちが亡くなるのを待っているなら、あの方々が皆この世を去った時に真実が覆い隠されると考えているのなら誤算だ。罪を償い、反省すべきだ」と訴えた。  一方で、「今や日本が謝罪するのではなく、韓国が謝罪し、賠償するときだ」との書き込みもあった。  ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦被害者を象徴する少女像を守っている20代の男性は、旧日本軍の慰安婦問題が知られるようになって以降、金さんは高齢にもかかわらず海外でも活動し、問題解決のため闘ったとたたえた上で、「日本政府の正式な謝罪も受けられずにこの世を去ったことに胸が痛い」と嘆いた。「私たちがおばあさんの意を継いでいかなければ」とも語った。  正義記憶連帯は、2月1日午前10時半から日本大使館前で金さんの告別式を執り行うと伝えた。  同団体によると、金さんは1926年生まれ。1940年に旧日本軍に連行され、中国や香港、マレーシア、インドネシア、シンガポールなどで「性奴隷」にされ、心身に傷を負った。1992年8月、慰安婦問題の解決のために開かれた第1回の「アジア連帯会議」で慰安婦だったことを公表。翌1993年にオーストリアで開催された世界人権大会で自身の被害の実態を明らかにしたことを皮切りに世界各地で証言活動を続け、戦時の性暴力の根絶を訴える活動も行ってきた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/01/29/2019012980117.html

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