文大統領が元慰安婦を弔問「解決しない状態で送り出すのは心が痛い」

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は29日、前日にがんで死去した元日本軍慰安婦・金福童(キム・ボクトン)さんの葬儀会場を訪れ弔問を行った。現職の大統領自ら元慰安婦の葬儀に訪れるのはこれが初めて。この日午後に黒い正装とネクタイ姿で新村セブランス病院の葬儀会場に到着した文大統領は、遺影に花を手向けて礼を行い、金さんの遺影をしばし見つめていた。

  文大統領は葬儀会場横の応接室で喪主を務めた尹美香(ユン・ミヒャン)正義記憶連帯代表らと言葉を交わした際「私の母と年齢は変わらないが、(金福童さんの方が)ずっと元気だった。本当に堂々としていた」「もう少し長生きしていれば、三・一節100周年も見ることができたし、米朝首脳会談が開催されれば平壌にも行けたはずだったのに」として故人の死を悼んだ。文大統領は「(元慰安婦が)一人ずつこの世を去っている。問題が解決しない状態で送り出すのは心が痛い」とも述べ、その後は芳名録に「チョウのように羽ばたいてください。文在寅」と書いた。 ■市民の弔問は深夜まで  金福童さんは日本軍慰安婦問題を国内外に知らせるシンボル的な役割を果たしてきた。15歳だった1940年に慰安婦となり、中国広東省、香港、シンガポールなどで被害を受け、1947年に韓国に戻った。金福童さんは1992年に慰安婦だった事実を公表し、翌年には国連人権委員会で証言した。2015年には慰安婦問題解決と戦時性暴力被害者の人権回復への貢献が認められ、国家人権委員会から「大韓民国人権賞(国民勲章・牡丹〈ぼたん〉賞)」が贈与された。

  葬儀会場には1000人以上の市民が弔問に訪れ、会場周辺の廊下には全国各地から贈られた80以上の花環が並べられた。制服姿で弔問に訪れたある女子高生は「残念で涙が出た。友人と一緒に弔問に来た。とても遅くなったようで申し訳ない」と述べた。別の元慰安婦も弔問に訪れた。午後4時ごろに弔問にやって来た李容洙(イ・ヨンス)さんは金福童さんの遺影を見つめながら「安らかに行ってください。天国から私たちを助けてください。最後まで戦って勝ちます」と述べた。金福童さんの告別式は来月1日にソウル市鍾路区の旧日本大使館前で行われる。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/01/30/2019013080068.html

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