2019「新車大戦」、韓国は主人公になれるか

  昨年の韓国の自動車市場は文字通り悲喜が交錯した。メルセデスベンツをはじめとする輸入車は過去最大の実績を記録した。昨年の輸入車販売台数は26万705台。2017年の23万3088台より11.8%増えた。ベンツは7万798台と輸入車で初めて年間7万台の販売を記録した。現代自動車と起亜自動車も韓国市場では善戦した。両社の販売台数はそれぞれ前年比4.7%と1.9%増えた。これに対し撤退説が出ている韓国GMと新車がほとんどなかったルノーサムスンの販売台数はそれぞれ29.5%と10.1%減少した。

  昨年期待以下の成績となったメーカーだけでなく善戦したとの評価を受けた企業も超緊張状態だ。今年世界の自動車販売台数が前年比で減るとの見通しが出ているからだ。これを打開するための自動車メーカーと輸入車ディーラーの戦略は似ている。果敢な新車投入だ。一部企業は新車投入日程も繰り上げている。

  ◇興行保証小切手出す自動車業界

  現代自動車は3月ごろに新型「ソナタ」を出す。当初4-6月期中に販売を始める計画だったが日程を繰り上げる。中型セダンのソナタは韓国の自動車史上、単一モデルで年間10万台販売時代を開いた元祖「国民車」だ。新型ソナタは現代自動車の新しいデザイン哲学「センシュアス・スポーティネス(感性的なスポーティーさ)」が全面反映された初めての新車だ。

  同社関係者らは「デザインが破格に変わるだろう」と話す。昨年3月のジュネーブモーターショーに現れたコンセプトカー「ル・フィル・ルージュ」と似た姿になるとの観測が出ている。現代自動車は小型スポーツ多目的車(SUV)より小さいエントリー級SUVも出す。拡大が続くSUV市場をつかむためだ。

  現代自動車の高級ブランド「ジェネシス」も2種類の新車を出す計画だ。大型セダン「G80」のニューモデルとジェネシス初のSUVとなる「GV80」がその主人公だ。ジェネシスは2モデルを下半期中に発売する。現代自動車関係者は「これまで出されたジェネシスのモデルが過去の現代自動車のモデルを高級にアップグレードした水準ならば、新型G80とGV80は完全にジェネシスのDNAを持って生まれたモデル」と話す。

  起亜自動車は23日に第3世代「ソウル」を出した。新型ソウルは「かわいらしいボックスカー」のイメージが強かった第1~2世代モデルと違い強力な動力性能と洗練されたデザインを強調している。まず1.6ガソリンターボエンジンモデルが出され、来月には電気自動車(EV)モデルも公開する。下半期にはソナタのライバル「K5」のニューモデルが出る。

  昨年の群山(クンサン)工場閉鎖後から「試練の季節」を過ごしている韓国GMは新型SUVで雰囲気反転を狙う。

  上半期中に大型SUV「トラバース」を発売する計画だ。トラバースは現代自動車が昨年11月に公開した大型SUV「パリセード」より車体が大きい。ピックアップトラックの「コロラド」もやはり韓国GMの反転カードのひとつだ。双竜自動車もSUVを前面に出す。すでに「レクストン・スポーツ」のロングボディモデル「カーン」を出した。3月には「C300」というプロジェクト名で準備してきた新たなSUVの販売も始める。双竜自動車はこの車の名前を「コランド」に決めた。

  ◇年30万台の販売狙う輸入車業界

  輸入車業界トップのベンツは今年14モデルの新車を出すと発表した。ベンツ初の純電気自動車である「ザ・ニューEQC」と「Aクラス」セダン、SUV「GLE」などが年内に公開される。Aクラスにはベンツの最高級モデルである「Sクラス」に採用された最先端運転補助システムが大挙搭載される。価格負担は減らしベンツ固有の強さは共有する戦略だ。

  昨年連続出火で苦境に陥ったBMWは新型「3シリーズ」を出す。7年ぶりのフルモデルチェンジだ。車体は大きくなり、デザインはより躍動的に変わった。3シリーズはBMWの代表ベストセラーモデルのひとつだ。大型SUVである「X7」の新型モデルも下半期に出る。

  排出ガス認証不正問題から昨年2年ぶりに韓国市場に復帰したアウディは今年を本格的な復帰元年に定める計画だ。代表セダン「A6」と「A7」を、またSUV「Q2」と「Q5」を販売すると発表した。ジャガーは高性能純電気自動車SUV「Iペース」をすでに公開した。

中央日報 https://japanese.joins.com/article/726/249726.html

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