トランプ氏「北朝鮮には無限の潜在力」金正恩氏「最善尽くす」

  「ハノイ核談判」の夜が明けた。米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は28日の単独首脳会談と拡大会談で、昨年6月のシンガポール会談で合意した非核化措置の後続案について議論する。シンガポール会談と同じく「共同宣言文」が出ると予想される。

  両首脳は27日、シンガポール会談以来260日ぶりに会い、簡略な単独会談および夕食会をした。トランプ大統領はこの日晩、ベトナム・ハノイのメトロポールホテルで金委員長と記念撮影をした後、「今回の首脳会談が最初の(シンガポール)首脳会談と同等、またはそれ以上であることを期待する」と述べた。また「一部では速度が(遅いので)残念だという声があるが、最初の首脳会談は大きな成功だったと考える。多くの進展があったし、最も大きな進展は我々の関係だ。非常に良い関係だ。今回の(ハノイ)会談も大きな成功になるだろう」と強調した。さらに「メディアにも話したが、北朝鮮は信じがたいほど無限の経済的潜在力を持っていて、大変な未来をつかむことになると考える」とし「あなたは偉大な指導者であり我々はそれが(経済的発展)が実現するよう期待している」と語った。

  北朝鮮の経済的潜在力を強調しながら、非核化の具体的措置に踏み切れば米国が十分な経済的支援をするという「ニンジン」を改めて提示したと解釈される。これに先立ちトランプ大統領は午前、ベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長兼国家主席に会った席でも「ベトナムは北朝鮮の良いモデル」と強調した。トランプ大統領はこの日午後、ツイッターでも「北朝鮮に関連する私の意図についての報道はすべて誤り(false)または推定(guessing)」とし「金正恩委員長と私は非核化の結果(導出)のために努力し、さらに北朝鮮を経済強国(Powerhouse)にする」とコメントした。また「中国、ロシア、日本、韓国が大きな力になるだろう」と付け加えた。

  最終的には自分が金委員長と直接談判することを明らかにすると同時に、北朝鮮が非核化措置で誠意を見せれば米国も誠意のある「相応の措置」を出すことができるというメッセージを投じたと分析される。トランプ大統領は午前のツイッターでは、金委員長を「私の友人(my friend)金正恩」と呼んだりもした。また28日の会談後に記者会見を開く意向も明らかにした。

  金正恩委員長はこの日、1対1の単独会談のすべての発言で「四方に不信と誤解の視線があり、また敵対的な古い慣行が我々の行く道を阻もうとしたが、我々はそれをすべて克服して再び真っすぐに進み、261日ぶりにまたハノイで会った」とし「その期間を考えてみると、いつよりも多くの悩みと努力、そして忍耐が必要な期間だった」と所感を語った。また「(今回の会談で)すべての人が喜ぶ立派な結果が出てくると確信する。そのために最善を尽くす」と話した。

  金委員長が明らかにした「悩み、努力、忍耐の期間」という表現は、「多くの進展を成し遂げた」と強調したトランプ大統領の評価とはやや異なる部分だ。史上初の米朝首脳会談で自身としては非核化の決断をしたにもかかわらず米朝交渉が進展しないのは米国側の後続措置が足りないためという内心をう回的に吐露したと解釈される。交渉に詳しい外交筋は「この日の会談の雰囲気は非常に前向きだったが、金委員長がこのような表現を使ったのは『米朝交渉の膠着状態の責任は米国にあり、我々は我慢して見守っている』というメッセージを投げかけた」と解釈した。

  金委員長は記念撮影行事(10分)と単独会談(20分)後に続いた非公開夕食会の冒頭発言では「(トランプ大統領と)30分間、非常に興味深い話を多くした」とし、28日の公式首脳会談を控えて進展した意見交換があったことを示唆した。トランプ大統領も「(金委員長と)興味深い話を多くした」とし「(我々の対話を)文書に作成すれば、みんなおそらくお金を支払っても見たいと思うはず」と話した。続いて「我々はあす非常に忙しい日程を控えている。今日は短く終えて明日は真摯な対話に臨むことになるだろう。良い状況につながる状況だ」と語った。

  両首脳が明らかにした「興味深い話」が何かは公開されなかった。しかし交渉に詳しい外交筋は「夕食が終わった後、首脳から(夕食会での)状況を伝え聞いたビーガン北朝鮮担当特別代表とキム・ヒョクチョル米国担当特別代表の間、またはポンペオ国務長官と金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長の間で深夜の最終調整が行われたとみられる」とし「この席で『ハノイ宣言』草案が用意される」と伝えた。両首脳間の夕食会まで実務交渉は北朝鮮の非核化措置範囲をめぐる隔たりのため難航していた。

  「寧辺(ヨンビョン)核物質生産凍結」を主張した北朝鮮に対し、米国側は「最も重要なこと(非核化)が合意するまでは何も合意できない(Nothing is agreed until everything agreed)」という強硬な立場を維持したという。この日、トランプ大統領は「終戦宣言はあるのか」という記者の質問に対し「見てみよう(We'll see)」と答えた。

中央日報 https://japanese.joins.com/article/704/250704.html

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