【社説】世界初の5G商用化開始に酔っている時ではない

  韓国が来月世界で初めて第5世代(5G)移動通信の商用化開始を予告した中で、スペインのバルセロナで開幕した世界最大のモバイル見本市MWC19も5Gが世界的な話題であることを確認してくれる。5Gは膨大なデータ、速い伝送、リアルタイム連結などで第4次産業革命の核心インフラでありプラットフォームとしての役割を持ち、産業間融合と革新を触発するだろうと予想される。それだけグローバル競争が激しいのは火を見るより明らかだ。韓国は単純に世界最初の5G商用化開始という記録に酔っている時ではない。

  5Gが花開くには5G生態系を構成するネットワーク、端末、装備、サービス、料金などさまざまな要素がしっかりとかみ合わさらなければならない。これまで韓国は網構築に努力しており、これを基に平昌(ピョンチャン)冬季五輪で世界初の試験サービスができた。だが網は日本や中国など競合国もスピードを出しており、それだけでは5G時代で優位を壮語しにくい。

  端末分野でサムスン電子が5Gスマートフォンを発売し打って出る様相だがこれもまた不安なのは同様だ。MWCで中国ファーウェイがサムスンを狙って5Gスマートフォンを発表し、シャオミは半額5Gフォンを公開した。ファーウェイは米国の牽制にも依然として世界の5G装備市場で強者として君臨している。

  5Gサービスに目を向ければ超えなければならない山はさらに多い。1月に開かれたCES2019は人工知能(AI)が5Gと結合して実現できるサービスとソリューションの競演場を思わせた。だが韓国では5Gサービスを妨げる規制が広がっている。AIやビッグデータなどの障害となっている個人情報規制、テレビのようなメディアを携帯端末で視聴する時代にそぐわない放送規制、2Gから続いている通信規制などがそれだ。ここに料金申告制、料金認可制など政府の料金規制もそのままだ。

  こうした問題が解決されなければ韓国政府が期待する5G時代の産業間融合と革新は難しい。韓国が5G時代を実質的に先導するには世界初の商用化開始国を超え生態系の側面で競争力がある国にならなければならない。

  

中央日報 https://japanese.joins.com/article/676/250676.html

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