【コラム】「朝鮮半島の主人」になろうとする金正恩委員長

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「韓半島(朝鮮半島)の運命の主人はわれわれ」という言葉を好んで使う。2月25日、大統領府首席補佐官会議では「朝鮮半島の運命の主人はわれわれだ」「朝鮮半島問題の主人として…非核化と恒久的平和に向かって最善を尽くす」と話した。三・一節(3月1日の独立運動記念日)100周年記念式典でも「『新朝鮮半島体制』はわれわれがリードする100年の秩序」と演説した。文大統領の言葉通りわれわれの運命をわれわれ(韓国人)がリードできたら、どんなにいいだろうか。

  しかし、現実は正反対の方向に向かっている。「朝鮮半島の運命を左右」する北核会談で韓国は「一人ぼっち」となった。米国や北朝鮮からは信頼と尊重を失ってしまったからだ。ハノイ会談の過程で北朝鮮は寧辺以外の核施設を隠し、第1回米朝会談以降にも核物質を引き続き生産していたことが明らかになった。これまで文政権は米国に「金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の非核化への意志は固い」と主張してきたが、結果的に偽りの情報を伝えていた形となったのだ。こうしたことから、米国は韓国と事前議題の調整も、事後情報の共有も行わなかった。「祝賀会」を準備していたものの、突然「喪家」になったような大統領府の雰囲気が、これを端的に物語っている。北朝鮮も、指で合図するだけで大量に支援してくれる覚悟ができている文政権を「仲裁者」とは思っていない。制裁と圧迫を諦めた仲裁者には、けん引力が足りない。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/03/29/2019032980099.html

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