【コラム】「最悪の特使団」、その後

世間は非核化ではないと言うが、政権は非核化だと言う 世間は制裁を語るが、政権は協力を語る 誤りに誤りを重ねる…これは過ちではなく意図的なもの  昨年3月7日付のこのコーナーに、「誤った報告が国を誤らせる」というタイトルの記事を載せた。記事を書いた6日は、対北特使団が韓国に戻ってきて「北朝鮮が非核化の意思を表明した」と発表した日だ。最初は「最悪の特使団」というタイトルを付けたが、「やり過ぎ」という先輩のアドバイスに従って改めた。対北特使団のことをそう表現したのではない。「日本で戦争の情勢は見られなかった」と報告して国難の芽を育んだ、壬辰(じんしん)倭乱(文禄・慶長の役)直前の対日通信使のことを指していた。対北特使団も、428年前の通信使のごとく誤った報告で国を亡ぼす「失報誤国」の過ちを犯してはならない、という趣旨だった。  その後、世間は特使団が広げたじゅうたんの上で動いているようだった。冬が春に変わった。「あなたこそ現実を読み誤っている」という批判を受けた。「北朝鮮が変わっているのに、否定する根拠は何か」というのだ。研究者らは、北朝鮮が語った「非核化」なるものが、かつては在韓米軍撤収、現在は核凍結を意味すると最初から指摘していた。南北が定義する非核化の文脈は違う、ということだ。特使団は、差はないと言った。ハノイ米朝会談で霧が晴れるまで、対北特使団の「失報」に国が振り回されていたと思う。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/03/29/2019032980092.html

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