文大統領が来月訪米、南北首脳会談開催に向け地ならし

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、来月10-11日(現地時間)に米国のドナルド・トランプ大統領の招きで米国を訪れ、韓米首脳会談を行う。韓国大統領府(青瓦台)が29日に発表した。文大統領とトランプ大統領の首脳会談は昨年11月30日にアルゼンチンで開かれた韓米首脳会談以来、132日ぶりだ。

  また、韓米首脳会談直後に、文大統領は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長との4回目の南北首脳会談を推進するといわれている。同じ時期に金委員長がロシアを訪問し、その後に中国の習近平国家主席の訪朝を推進することもあり得る。4月から5月にかけて南北米中ロが連続的に首脳会談を行う、「北東アジア外交ビッグゲーム」が繰り広げられる可能性が高いのだ。

  韓国大統領府の尹道漢(ユン・ドハン)国民疎通首席は、ブリーフィングで「両国首脳は、韓米の同盟関係をさらに強化し、完全な非核化を通した韓半島(朝鮮半島)の平和体制構築のため両国が強調する案を深く協議する予定」と語った。ホワイトハウスも声明を出し、「(両首脳は)2国間の懸案のみならず、北朝鮮に関連して最近展開している事案についても話し合う予定」とコメントした。文大統領の今回の訪米は、ハノイ会談決裂後に動力を喪失した米朝対話を蘇らせるための「ワンポイント会談」という性格を強く帯びている。長期間にわたり手をかけて準備した臨時政府樹立100周年記念行事(4月11日)にも参加せずワシントン行きを選んだだけに、今回の会談にかなり重きを置いているとの見方がある。

  文大統領は、米朝間の非核化「ビッグディール」の代案として「グッド・イナフ・ディール」(十分に問題ない取引)をを提示し、トランプ大統領を説得するだろうといわれている。ビッグディールは、北朝鮮の核の完全な放棄と制裁解除を対応させる一括妥結方式を指すが、これに対し「グッド・イナフ・ディール」は、寧辺および降仙ウラン施設廃棄の代価として開城工業団地と金剛山観光など一部の制裁を解除してやる案だと伝えられている。だが米国には、「グッド・イナフ・ディール」は北朝鮮側が主張する「段階的非核化」に近いと感じる気運が朝野を問わず強く存在し、この案が受け入れられるかどうかは未知数だ。

  文大統領は、韓米首脳会談の後、4回目の南北首脳会談を推進するものとみられる。韓国政府の関係者は「ハノイで米朝は互いに望んでいることを把握しただけに、トランプ大統領のメッセージを金正恩委員長に伝えれば、米朝対話の糸口を再びつかめるだろう」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/03/30/2019033080007.html

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