米専門家「北の人権問題、韓国の進歩政権は国際社会と正反対」

文大統領による金剛山観光再開の主張に「金正恩氏に対話のためのアメを差し出したい欲求を我慢できない」

  米国の識者が北朝鮮の人権問題に対する韓国与党の態度について「本当におかしい」と指摘した。

  米国外交協会のスコット・スナイダー氏は27日(米国時間)米国のラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」の対談番組に出演し「韓国で(北朝鮮の)人権問題を取り巻く政治的な状況は本当におかしい」「国際社会がやっていることとは正反対だ」などと指摘した。その上でスナイダー氏は「一般的に国際社会において進歩陣営は人権問題に力を入れる。(ところが韓国では)進歩陣営が政権を握っても北朝鮮の人権問題に取り組まないから、このような(おかしな)現象が起こる」と述べた。

  スナイダー氏はさらに「韓国政府が北朝鮮の(人権)問題に最も力を入れていたのは、前政権が北朝鮮人権法を成立させた時だ」「ところが文在寅(ムン・ジェイン)政権ではこの法律がまともに機能していない」との見方も示した。これは北朝鮮人権法に基づいてすでに発足しているはずの北朝鮮人権財団が、与党・共に民主党が理事の推薦を先送りしているため今も活動しておらず、文在寅政権になってからは北朝鮮人権財団に対する様々な支援もストップしてしまった。スナイダー氏はこれら一連の動きに言及したようだ。

  米ヘリテージ財団のオリビア・イノス氏も「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は堂々とうそをついている」と指摘した。これは北朝鮮が国連の報告書を通じ「人権問題は改善した」と主張したことを念頭においたもの。イノス氏は「国際社会はホロコーストと同じような事件を(北朝鮮で)目撃している」「北朝鮮の政治犯収容所についてはなぜ完全かつ検証可能、不可逆的な解体を求めないのか」などと疑問を呈した。

  彼らは文大統領が金剛山観光の再開を主張したことについても否定的な考えを示した。スナイダー氏は「(文大統領の発言は)単なる修辞に過ぎない」とした上で「文大統領は今後も(米国の反対を知りながらも)金正恩氏に(対話に応じさせるための)アメを差し出したい欲求を我慢できないだろう」と述べた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/04/30/2019043080024.html

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