8年前に廃船の漁船、韓国と北朝鮮で位置情報表示の形跡

 8年前に廃船となった漁船「ゴールデン・レイク801」の位置情報が昨年から韓国と北朝鮮の双方で相次いで表示されていることが分かり、関心を集めている。米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が28日に報じた。しかし韓国海洋水産部(省に相当)の資料によると、この船はここ3年の間に韓国の港を出入りした記録がないことから、「幽霊船」だとか「国家情報院の工作船」などさまざまな疑惑が持ち上がっている。

  VOAによると、ゴールデン・レイク801は300トン級の漁船で、2009年に運航会社が倒産したため11年に廃船となった。ところがリアルタイムの船舶位置情報を示す「マリン・トラフィック」によると、昨年9月5日に同船の位置は一般の船舶が出入りできない仁川海洋警察署の専用埠頭(ふとう)に表示された。それから1カ月後の10月4日には西海(黄海)北方限界線(NLL)を越え、北朝鮮の黄海道にある長山岬から7キロ沖合で再び表示されてから消えた。その後、この船の信号は昨年11月15日に再び仁川海洋警察署専用埠頭で表示された。

  さらにVOAによると、今年5月3日には突然、平壌の関門と呼ばれる北朝鮮の南浦港に現れ、今月21日には再び仁川海洋警察署専用埠頭で表示されたという。

  これについて海洋水産部はVOAからの取材に「ここ3年の間にこの船が韓国の港を出入りした記録はない」と明らかにした。仁川海洋警察も本紙の電話取材に「ここ1年で民間の船舶が専用埠頭に停泊した事実はない」と説明した。匿名のある関係者はVOAに対し「GPS(衛星利用測位システム)の単純なエラーだろう」という説明を仁川海洋警察署から受けていたと伝えた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/30/2019053080020.html

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