【中央時評】「親日派トランプ」にした安倍の反撃

  ひとつはっきりしたことがある。米国が間違いなく日本側に立ったという事実だ。日本を国賓訪問したドナルド・トランプ米国大統領が26日、安倍晋三首相とゴルフカートに乗って満面の笑みで撮影した「自分撮り写真」を見た瞬間、「ゲームは終わった」という考えさえした。韓国と日本が鋭く葛藤していることを明らかに知りながら、トランプはこれ見よがしに日本のほうに回ったのではないか。

  世界経済1、3位の2首脳のブロマンス(bromance)が投げかけたイメージは強かった。一緒にゴルフをして、相撲を見て、炉端焼きで夕食を食べて、首脳会談と徳仁天皇の晩さん会に参加するなど常に行動を共にした。安倍は「観光ガイド」という非難にも甘んじながら、卑屈なほど誠心誠意を注いだ。おもてなし(真心を込めた日本式接待)だが、このように手厚く親密な首脳外交は今まで見たことがない。米国大統領としては初めて、第2次大戦時に敵国だった日本の自衛隊戦艦に乗船した場面は含蓄的だ。日本の軍事大国化と安倍が目指す「戦争のできる国」に対する米国の承認といえる。米日が「宝物のような同盟(treasured alliance)」と全世界に宣言しながらだ。

  こういう騒々しい隣の家の「祭り」を見ながら、韓国国民としての筆者の心は穏やかではなかった。トランプの態度は、先月11日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領がホワイトハウスを訪問した時とあまりにも対照的だ。当時、文大統領は1泊3日という多忙なスケジュールを組んで飛んで行ったが、トランプと単独面談した時間はたったの2分で終わった。これほど忙しいトランプが安倍に与えた時間は11回の首脳会談25時間45分を差し引いても、5回のゴルフ時間だけで16時間10分になると日本メディアは伝える。ゴルフをするかしないかではなく、誠意と配慮の問題だ。まるで自分が冷遇を受けたように顔がカッと熱くなる。

  安倍はトランプを「親日派」にして局面をひっくり返した。トランプの口から東海(トンヘ)ではなく「日本海」という言葉が何もなしに出てきただろうか。北核交渉で「ジャパンパッシング(Japan passing)」を心配していた日本は新たな「仲裁者」として出る勢いだ。安倍は「北朝鮮問題で日米の立場は完全に一致する。金正恩(キム・ジョンウン)と条件を付けずに会う」と大声を上げた。来月28~29日、大阪20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)は「花見劫」だ。安倍としては韓日首脳会談をしてもいいし、しなくても損することがない。残念なのは韓国のほうだ。膠着状態の北核問題に突破口を開くためには、トランプをつかんで離さない安倍に会って側面支援を要請する必要がある。そのためには日本の強制徴用解決法を一部受け入れなければならないが、「親日清算」を叫んでいたため駆け寄ることも無視することもできない状況だ。隣の家が主催する国際行事に行ったものの、主人と単独会談もできずに手ぶらで帰ってくることがあれば、これほどの恥さらしも他にない。日本を見下していたツケが回ってきている。

【中央時評】「親日派トランプ」にした安倍の反撃(2)



中央日報 https://japanese.joins.com/article/970/253970.html

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