イランに撃墜された米グローバルホーク、対岸の火事で済まない韓国軍

韓国もグローバルホーク4機の配備計画 北朝鮮による撃墜の可能性、対策が急務

  イランが今月20日、ホルムズ海峡付近で米国の戦略無人偵察機「グローバルホーク」(海上監視型はトライトン)を撃墜するのに使用したミサイルは、イラン製の「ホルダード(Khordad)3」地対空ミサイルだと分かった。

  問題は、イランが北朝鮮と核・ミサイルや潜水艦など各種の兵器開発分野で緊密に協力してきたという点。イランがグローバルホークを撃墜したのであれば、北朝鮮も同じ迎撃能力を有している可能性が高い。韓国空軍は、今年の夏からグローバルホーク無人偵察機4機を段階的に配備し、北朝鮮の核・ミサイル監視などを行う中心的装備として活用する計画だ。 ■グローバルホークの脅威となる北のミサイルは  韓国軍当局は、北朝鮮の対空ミサイルのうちSA2、SA5、KN06の3種類はグローバルホークを撃墜する能力を備えているとみている。これらのミサイルは最大迎撃高度が2万5000メートル以上あり、高度1万8000メートルを飛行するグローバルホークを撃墜できる。特にSA5は最大射程が250キロに達し、非武装地帯(DMZ)付近からであれば韓国中部を飛行する航空機まで射程に収めることができる。2010年以降配備が進んでいる最新型のKN06ミサイルも脅威だ。KN06は「北朝鮮版パトリオット」、「北朝鮮版S300」と呼ばれる。中国がロシア製のS300地対空ミサイルを改良して作ったHQ9を北朝鮮が模倣し、開発したといわれている。HQ9の最大射程はおよそ120-130キロ、最大迎撃高度は2万5000-3万メートルに達する。

  韓国空軍が今年の夏から段階的に配備するグローバルホークは、米軍から戦時作戦統制権(統制権)の移管を受けた場合、韓国軍の不十分な監視・偵察能力を補ってくれる中心的装備だ。韓国軍の消息筋は「平時に北朝鮮領空外で飛行するかぎり、米軍のグローバルホークを北朝鮮が撃墜する可能性は極めて薄いが、有事において北朝鮮が撃墜する可能性について対策が必要になった。もはや『対岸の火事』ではない」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/06/28/2019062880174.html

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