漢江大橋ノドゥル島、今後は「音楽島」に

 無数のジムグリガエルが所狭しと跳び回っていたソウル市竜山区二村洞の漢江ノドゥル島が、音楽に包まれた文化空間として生まれ変わる。

  ソウル市は、数回にわたる開発計画が白紙化され、50年間放置されてきたノドゥル島をリニューアルし、9月28日にお目見えさせると18日、発表した。ノドゥル島は、北の竜山区、南の銅雀区鷺梁津を結ぶ漢江大橋の真ん中に位置した人工島だ。2021年6月に漢江大橋南端に造成される公衆歩行橋(百年橋)が完成すれば、鷺梁津から歩いてアクセス可能となる。

  新しく生まれ変わったノドゥル島は、音楽などのライブを中心とした複合文化施設(9747平方メートル)となる。大衆音楽専用の公演会場である456席規模の中規模ライブハウス(1985平方メートル)が設置され、週末にはライブ公演が開催される。野外空間であるノドゥル・マダン(3000平方メートル)でも、さまざまな公演が行われる予定だ。本屋と図書館の役目を担うノドゥル書架(973平方メートル)もオープンする予定だ。発達障害の人々が働くピザ屋、耳の不自由な人々が働くキンパプ(韓国風のり巻き)屋なども入店する。共有キッチンでは、有名な料理人や文化界の著名人が共にする食卓プログラムが毎月行われる予定だ。

  ノドゥル島が50年ぶりに新装されるまでは、多くの紆余(うよ)曲折があった。2004年に李明博(イ・ミョンバク)元ソウル市長がオーストラリアのシドニー・ハウスをモデルにオペラハウスを建設するという計画を発表。237億ウォン(現在のレートで約21億円、以下同じ)で買い入れた。しかし、5000億ウォン(約450億円)を超える予算に採算を疑問視する声が浮上し、計画は暗礁に乗り上げた。呉世勲(オ・セフン)元市長も漢江芸術島の造成を進めたが、これも予算問題で頓挫した。

  ノドゥル島が放置される期間が長期化したことで、絶滅危惧種であるジムグリガエルが増加した。環境団体がジムグリガエルの生息地を保護しなければならないとの理由で、ノドゥル島の開発に反対すると、市は大々的なジムグリガエルの移住作戦に乗り出した。2017年9月、ノドゥル島の西側に生息していたジムグリガエル2629匹をノドゥル島の東側のノドゥルの森へと移した。市の関係者は「ノドゥル島の西側では美しい音楽を、東側ではジムグリガエルの鳴き声を楽しむことができる」と説明している。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/09/27/2019092780131.html

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