サムスン、中国の「半導体素材・装備同盟」拒否

  中国政府がサムスン電子に半導体素材・装備の共同開発を提案していたことが分かった。サムスン電子はいくつかの理由を挙げて中国政府の要求を断ったという。中国は韓国および米国企業との協業計画を変更し、独自で半導体素材を開発してメモリー半導体を生産する方向に転換した。

  ◆中国「素材・装備の共同開発を」

  半導体業界によると、中国政府は7月中旬、サムスン電子に半導体素材・装備を共同開発し、関連産業を共に育成しようと提案した。日本政府が半導体生産に必須の3大核心素材(高純度フッ化水素、フォトレジスト、フッ化ポリイミド)に対する輸出規制措置を発表した直後だ。

  中国政府が世界半導体市場を掌握する、いわゆる「半導体崛起」を実現させるためには、世界1位メモリー半導体企業のサムスン電子の支援が必要だと判断したというのが業界の見方だ。日本の半導体輸出規制で韓国も中国と協業する必要性が高まったというもサムスン電子にラブコールを送った要因の一つに挙げられる。韓国の半導体素材および装備の国産化に中国が少なくない役割をするという意図だ。

  中国はフッ化水素生産に必要な原料の無水フッ酸を生産中だ。高純度フッ化水素の国産化に動き出した国内企業ソルブレーンも中国産無水フッ酸にある程度依存している。

  半導体装備部門では中国が韓国より優位という評価を受ける。中国上海マイクロエレクトロニクスは半導体露光装置を開発中だ。オランダのASMLが独占中だが、韓国では生産していない装置だ。中国アドバンストマイクロファブリケーションは米国が独占中のエッチング装置を生産している。4-6月期の中国の半導体装備生産額は33億6000万ドルと、韓国(25億8000万ドル)を上回った。今までは中国企業が主に自国の半導体装備を購入しているが、SKハイニックスをはじめとする韓国企業も中国産装備の購入を増やす傾向にある。

  ◆サムスンの拒否で独自生産に動き出した中国

  サムスン電子が中国政府の提案を受け入れなかったのは、短期的には半導体素材・装備国産化にプラスになっても中長期的に韓国半導体産業を脅かすと判断したからだ。中国国有半導体会社はサムスン電子とSKハイニックスが二分しているDRAM、NAND型フラッシュメモリーなどメモリー半導体生産を推進中だ。

  サムスン電子が拒否の意を伝えると、中国は独自開発に方向を定めた。中国国有半導体企業の紫光集団は16日、韓国や米国との協力を通じて半導体競争力を強化するという従来の計画をあきらめると宣言した。その代わり独自の研究開発(R&D)でメモリー半導体を生産すると発表した。中国重慶産業基金の支援を受けて今後10年間に8000億元(約15兆円)をDRAM量産に投資する計画という。紫光集団は2015年、DRAM市場3位の米マイクロン買収を進めたが、米国政府が承認しなかった。今年2月には米中貿易紛争の影響でインテルとの第5世代(5G)移動通信モデムチップ協力を中断することにした。

中央日報 https://japanese.joins.com/article/083/258083.html

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