南北協力基金、非公開事業予算が4671億ウォンに拡大

国会予算処「昨年の執行率は22%」 統一部一般会計から毎年1000億ウォンが南北協力基金に、膨らむ一方の規模

  国会予算政策処は29日、韓国統一部(省に相当)の南北協力基金について「余裕分は積み立てよりも積極的に活用して運用すべきだ」と指摘した。執行率が毎年低調にもかかわらず、その規模が拡大を続けている点を問題視したのだ。国会予算政策処は先日公表した資料「2020年度予算案分析」の中で「南北関係や朝米関係をはじめとする国際情勢が改善の兆しを見せた2018年度でさえ、(基金を活用した)事業費の執行額は2117億2600万ウォン(現在のレートで約197億円、以下同じ)にとどまった」とした上で上記のように指摘した。18年度の執行率もわずか22.1%だった。

  統一部は一般会計予算から南北協力基金に1000億ウォン(約93億円)以上を毎年積み立てているが、国会予算政策処は特にこの点を問題視した。国会予算政策処によると、南北協力基金の今年8月までの執行額(事業費と基金運営費)は約587億ウォン(約55億円)だったが、金融機関に預けられた余裕資金からの回収額は845億ウォン(約79億円)、事業費に充当するための一般会計への転入は433億ウォン(約40億円)に達した。これまで使った予算に比べて自動的に戻ってきた額の方が2倍以上多かったのだ。統一部は来年度予算案を取りまとめるに当たり、一般会計から2000億ウォン(約190億円)を基金に積み立てる案を提出したが、これについて国会予算政策処は「一般会計が余裕資金のさらなる積み立てに転用されるのは望ましくない」と指摘した。

  一方で国会予算政策処が集計したところ、2020年度南北協力基金における事業費1兆2176億ウォン(約1135億円)のうち、「非公開事業」の規模は4671億8500万ウォン(約436億円)で率にすると38.4%に達していた。昨年の非公開事業予算は4172億ウォン(約389億円)でその割合は38%だった。「小遣い予算」という野党の批判にもかかわらず、「非公開事業」の予算は昨年に比べて額も割合もいずれも増えていたのだ。「非公開事業」はそのほとんどが鉄道や道路などでの協力や、北朝鮮における人材養成といった南北経済協力事業に使われている。国会予算政策処は「統一部は国会の審議が実質的に行われるよう、経済協力事業編成の内訳を提出すべきだ」と指摘した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/10/30/2019103080045.html

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