韓国GM、正社員300人を復職させて非正社員650人の契約解除

 韓国GMは30日、慶尚南道の昌原工場で働く一次下請けの非正社員約650人の契約を今年末に解除すると発表した。昌原工場で働く2150人の30%に相当する。業界関係者は「正社員の労働者は解雇が難しいため、非正社員を解雇するしかない状況になった」と指摘した。

  「ダマス」「ラボ」など軽商用車を生産している昌原工場は2年連続で稼働率が50%台にとどまり、週3-4日稼働しているだけだ。GM本社が新車投入を決めたが、生産開始は2023年となる。約3年を乗り切るため、当面は2シフト制を1シフト制に変更しなければ、赤字が膨らみ続けることが避けられない状況だ。早期に従業員を整理し、転換配置する必要があるが、労組は反発している。労組は雇用安定の約束なしに一方的に1シフト制に転換することには合意できないとの立場だ。このため、会社側は非正社員を整理解雇することにした。少数の正社員だけを守る労働硬直性が結局は非正社員の解雇という形で跳ね返ってきた。

  一方、休職中の韓国GMの正社員は直ちに復職する。昨年群山工場の閉鎖で発生した無給休職者300人余りが昨年5月の約束に従い、11月1日から富平第2工場に復帰する。

  韓国GMは今回の非正社員契約終了で法的負担も生じる。契約終了となる650人はいずれも今年5月、雇用労働部が違法な派遣と認定し、韓国GMに直接雇用を指示した労働力だ。非正社員労組は「一方的な1シフト制転換と非正社員契約終了は明らかに違法だ」と主張している。業界関係者は「それでも負担を覚悟したのは、韓国GMの危機がそれだけ深刻でああることを示している」と指摘した。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「韓国自動車業界の構造調整はまだ始まりにすぎない。正社員としての保護を受けられない人たちから人員削減の危機に追い込まれている」と話した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/10/31/2019103180004.html

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