インタビュー:K-POPの力で韓流拡散を 韓国国際交流財団・李根理事長

【ソウル聯合ニュース】韓国外交部傘下の公共外交専門機関、韓国国際交流財団(KF)の李根(イ・グン)理事長が29日、聯合ニュースのインタビューに応じた。先月23日に理事長に就任した李氏は、「K―POPをはじめとする韓流の力と大企業の躍進などのおかげで、国際社会で韓国の文化・経済的影響力が拡大しているのに歩調を合わせて公共外交力を強化し、『知韓派』を増やすよう力を尽くす」と述べた。  公共外交とは、外国人と直接交流することで自国の歴史、伝統、文化、芸術などに対する理解を広め、信頼を確保して外交関係を促進し、国のイメージとブランド価値を高めて国際社会における自国の影響力を高める外交活動だ。  世界経済フォーラム(ダボス会議)韓国協議会議長、京畿道グローバル委員会委員長、ソウル大国際協力本部長・国際大学院教授などを歴任した李氏は「周辺の強大国との公共外交の格差を縮めるためには、われわれが持っているソフトパワー(文化、知識などを基盤とする影響力)を積極的に活用しなければならない」とし、「国際社会が共感できる韓国を見せ、支持を得ることに注力する」と語った。  李氏は海外での自国の研究振興予算について、韓国は123億ウォン(約11億4000万円)に過ぎないが、日本は849億ウォン、中国は4049億ウォンに上るとし、国内総生産(GDP)比でも日本は3.1倍、中国は8.4倍多いと現状を説明した。  一方で「1000年以上国際社会で強大国だった中国と、19世紀末から帝国主義を掲げた日本の蓄積された公共外交力はわれわれと比べ物にならないほど高いレベルだ」としながらも、先ごろ英広報会社のポートランド・コミュニケーションが発表した今年のソフトパワーランキングで韓国は19位と日本(8位)に後れを取ったが、中国(27位)を追い抜いたと指摘し、「競争力が十分にある」と自信を見せた。  その上で「西欧社会でわれわれの公共外交力を拡大するのと同じくらい開発途上国と友好関係を構築することが重要だ」とし、「(韓国)政府の新南方政策の対象である東南アジア諸国連合(ASEAN)をはじめ、中南米やアフリカ諸国は短期間に民主化を成し遂げたわれわれの経験を積極的に見習おうとしているため、これをうまく活用する計画だ」と強調した。  このほか、公共外交の底辺拡大のための教育も積極的に行う計画だ。財団は今年ソウル大、延世大、忠南大など15校を公共外交力強化大学に選び、49の正規講座と58の公共外交プログラムを運営している。  李氏は「青少年公共外交キャンプの参加規模や運営回数も増やしていく」とし、「大学や中高での公共外交特別講義では専門家だけでなく財団職員も講師を務め、理解を広めるために力を入れる」と述べた。  また「韓国の若い世代は教育水準、グローバルマインド、創造力などで最も優れているとの評価を受けるほど有能だ」とし、「公共外交分野でも世代交代を進め、若い世代が主軸になるようにする」と強調した。  李氏は「既存事業は維持するが、綿密な検討を経て国民のKFの認知度を高められる代表的な事業を任期中に新たに推進する」と述べ、「コリアブランド」向上のため先頭に立つと意気込みを示した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/10/29/2019102980144.html

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