中国偵察機1機が韓国の防空識別圏に無断侵入

韓国軍、F15Kなど戦闘機を出撃させて対応

  中国の軍用機1機が韓国の防空識別圏(KADIZ)に無断侵入し、韓国空軍の戦闘機が緊急発進して対応した。韓国軍の合同参謀本部(合参)が29日に明らかにした。中国軍機は、先月29日にはKADIZに進入しつつ両国の「ホットライン」を通して、異例にもその理由を明らかにした。だが今回は、韓国軍のホットラインに応答せずKADIZへ無断侵入した。

  合参によると、Y9系列の偵察機と推定されるこの軍用機は29日午前10時5分ごろ済州島南方の離於島のKADIZに入り、浦項・蔚珍上空まで飛行した。蔚珍東方45マイル(約83キロ)まで北上した中国軍機は、逆のルートを飛行して同日午後1時36分ごろKADIZを最終離脱した。この過程で、KADIZへの侵入・離脱を3回行った。

  合参は「中国軍機による今回のKADIZ侵入の過程で、韓国領空の侵犯はなかった」としつつも、「韓国軍はKADIZ無断侵入以前から空軍の戦闘機を投入し、偶発的状況に備える戦術措置を実施した」と説明した。韓国軍はF15KやKF16など空軍の戦闘機数機を投入したといわれている。合参関係者は「防空識別圏の重複区域を除くと、純粋なKADIZを中国軍機が飛行したのは東海でのおよそ20分程度」と語った。

  KADIZに入ろうと思ったら韓国軍に事前通告するのが国際的な慣例だが、これまで中国はこの慣例を無視し、無断侵入を行ってきた。今年になって、こうした形で中国軍機がKADIZに侵入したのは、今回までに26回以上といわれている。先月、中国は両国軍のホットラインを通して異例にもKADIZ進入を通告した。だが当時、韓国軍は、中国がなぜ突然KADIZへの進入理由を明かしたのかを説明できなかった。韓国軍からは「今回の中国のKADIZ無断侵入は、韓米日三角同盟に対抗した中ロの軍事的な動き」という声が上がった。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/11/30/2019113080003.html

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