「北が先月末発射した放射砲は弾道ミサイル」 

韓国国防情報本部が国会に報告 「名称は超大型放射砲だが飛んだコースは弾道ミサイルと類似」

  韓国国防情報本部は6日、「北朝鮮が先月31日に平安南道順川から東海に向けて発射した超大型放射砲は弾道ミサイル」と国会情報委員会に報告した。当初、北朝鮮は問題の飛翔ひしょう)体を発射した翌日「超大型放射砲」の写真を公表し、韓国軍や国家情報院もこれを「超大型放射砲」と説明していた。

  超大型放射砲とは、直径600ミリの超大型ロケット発射管四つを一つにまとめ、これを移動式の発射用トラックに積んだ一種の多連装ロケットだ。サイズとしては世界最大の規模になる。放射砲は通常のミサイルと違って同時に複数発を発射できるが、正確度は劣る。

  国防情報本部がこの日、これを「弾道ミサイル」と主張した理由は、この放射砲が飛んだ経路やその機能などが一般の弾道ミサイルとよく似ているためだ。この超大型放射砲は3回の発射で330-380キロ先まで飛び、最大高度は60-90キロ以上を記録した。通常の弾道ミサイルの高度は最大で飛行距離の3分の1から4分の1程度だが、この放射砲もこれと同じような経路を描いて飛んだのだ。さらに超大型放射砲のロケットには誘導装置があるため、その正確度も弾道ミサイルに劣らないとの見方もある。そのためこれが実戦配備されれば、韓国の安全保障にとって大きな脅威になるのは間違いないということだ。

  この日開催された情報委員会では「北朝鮮はミサイルエンジンの燃料を液体から固体へと急速に変更している」との報告も行われた。保守系野党・自由韓国党の李恩宰(イ・ウンジェ)議員が伝えた。李議員は「北朝鮮は11-12のミサイルで固体燃料を使って実験を行ったことが分かったようだ」「今後も液体燃料は固体燃料に変更されるとの報告もあった」と明らかにした。

  国会情報委員会の委員長を務める野党・正しい未来党の李恵薫(イ・ヘフン)議員は「(ICBM=大陸間弾道ミサイルを)移動させて発射台に載せ、トレーラーを分離したとしても、過去の方式よりは発射に必要な時間は短くなる。そのため韓国からすれば探知、識別、迎撃がより難しくなるとの報告を受けた」と説明した。国防情報本部は「偵察衛星が五つあれば2時間ごとに北朝鮮上空を通過する。そうなれば探知・識別能力は向上し、これに米国の技術的な支援も受ければ識別に必要な時間は最大で30分にまで短くできる」という趣旨の説明も行ったという。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/11/07/2019110780035.html

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