韓国科学技術院の原子力専攻志願ゼロ、枯渇する原発人材

 文在寅(ムン・ジェイン)政権の政策で最も被害を受けた分野は断然原子力だ。脱原発政策で原子力専攻人材の将来まで危うくなった。

  今年の韓国科学技術院(KAIST)の1年生で原子力・量子工学科を選択した学生はわずか4人だった。例年20人程度いた志願者は、文在寅政権の脱原発政策が本格化して以降、2017年には9人、昨年は5人と減り続けてきた。特に秋学期に入学した外国の学校出身者、復学者などが専攻科目を選ぶ2学期は志願者がゼロだった。韓国原子力学会によると、原子力関連学科がある全国の大学18校で原子力専攻の新入生(学部)は17年の586人、昨年の530人に続き、今年は489人と減少が続いている。

  韓国で科学を学ぶ学生に無視されている韓国の原子力は海外で世界最高の経済性と技術力を認められている。ブルームバーグ通信がサウジアラビアの新規原発プロジェクトの予備事業者として選定した韓国、米国、フランス、ロシア、中国と比べたところ、韓国の出力1キロワット当たりの原発建設費が最も安かった。韓国の第3世代原発である「APR1400」はフランスや日本もまだ取得できていない米原子力規制委員会(NRC)の設計認証を受けた。米国以外の国でNRC認証を獲得したのは韓国だけだ。

  ソウル大原子核工学科4年の学生は「産業自体にいくら競争力があっても、政権によっていつでもなくなりかねないという現実を目撃している。海外に出たり、専攻を捨てて原子力とは全く関連がない分野に進んだりする先輩を見ているとどうしたらよいか分からない」と漏らした。

  蔚山科学技術院(UNIST)の黄一淳(ファン・イルスン)碩座教授は「脱原発政策は原子力産業だけでなく、学生に大きな傷を残した。学生の数が減っていることよりも、原子力産業に対する学生たちの熱情が冷めることの方が残念だ」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/27/2019122780055.html

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