チョ・グク元法務部長官の逮捕状請求棄却

 韓国のチョ・グク元法務部長官に対する逮捕状請求が27日未明、裁判所に棄却された。チョ元長官は青瓦台民情首席秘書官だった2017年末、ユ・ジェス元釜山市副市長に対する青瓦台特別監察班の監察を中断させた職権乱用の疑いが持たれていた。逮捕状の棄却を受け、監察中断に影響を及ぼしたとされる青瓦台や与党関係者に対する検察の捜査にも支障が出る見通しだ。

  ソウル東部地裁は「犯罪容疑は疎明され、罪状も悪質だが、現時点で証拠隠滅の恐れがあるとは見なせない」とし、逮捕状請求を棄却した。チョ元長官は逮捕状審査で「政務的責任だけある」とするこれまでの主張を繰り返した。監察終了後、特別監察班が提出した最終意見のうち、「所属機関への回付」を選択しただけであって、監察をもみ消したり中断させたりしたわけではないとする主張だった。

  刑事訴訟法234条2項は、公務員が職務遂行上で犯罪を発見した場合、告発しなければならないと規定している。ユ元副市長は5000万ウォン(約470万円)相当の収賄の疑いで最近逮捕された。容疑の大半は特別監察班が既に確認していた内容だった。特別監察班はチョ元長官に4回にわたり報告も行っていた。このため、法曹界はチョ元長官はユ元副市長の不正を知りながら、告発せずに監察をもみ消したのであり、職権乱用に当たるとの見方が優勢だった。検察関係者は「裁判所の判断は理解できない」と話した。

  検察が今年8月、チョ元長官の捜査に着手して以降、国は「支持」「反対」に二分され、混乱を経験した。青瓦台と与党が検察を攻撃する場面もあった。青瓦台は最近も監察中断はチョ元長官の政務的判断だったとする判断を示していた。今後の裁判過程でも論議は避けられない見通しだ。

  一方、検察はチョ元長官の私募ファンドへの不正投資など一族の不正疑惑については、今回の事件とは別に近く在宅起訴する方針とされる。チョ元長官は蔚山市長選挙介入疑惑についても検察の捜査対象となっている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/12/27/2019122780006.html

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