トヨタ車の放射線量検査強化へ 全ての日本車への拡大は未定=韓国

【世宗、ソウル聯合ニュース】ロシア極東ウラジオストクに輸出されたトヨタ自動車の乗用車から基準値を超える放射性物質が検出されたことを受け、韓国関税庁が同社の車両について、放射線量検査を強化する貨物品目に指定したことが分かった。韓国政府関係者が30日、明らかにした。  2011年3月に発生した東京電力福島第1原発事故の後に設けられた「国家危機管理マニュアル」に従い、関税庁は通関の段階で、福島原発から半径250キロ以内の空港や港湾から韓国に運ばれる一般工業製品の約5%を無作為に選び、携帯用の放射線量測定器で検査を行っている。  ただ、特定品目に対する精密検査の必要性が指摘されるようになったことを受け、関税庁は昨年5月に「輸入通関事務処理に関する告示」を改正し、放射線量検査の強化が必要な貨物品目を指定できるようにした。  指定された品目は通常よりも強化された検査を受けることになるが、関税庁はこれまで指定された品目や標本調査の抽出率などについては公開していない。  政府関係者は「ウラジオストクに入ってきたトヨタのプリウスから基準値以上の放射性物質が検出されたとする聯合ニュースの報道に接し、その翌日の23日に関税庁が『トヨタ』や『トヨタプリウス』などの単語を指定品目のキーワードに追加したと承知している」と伝えた。  だが、旧正月(今年は1月25日)の連休などが重なり、指定品目として検査を受けたトヨタ車はまだないという。  政府関係者は全ての日本車に対して放射線量検査が強化される可能性について、「人員や設備などの問題により拡大は容易ではない」とし、今後検討が必要だと説明した。  韓国トヨタ自動車側はウラジオストクに輸入されたプリウスの問題について承知しているとし、「韓国に輸入される車両の検査などについても現在確認中」と話した。  国土交通部の関係者は「国民の健康と安全にとって必要であれば、自動車安全基準に放射線関連の基準を適用できるか調べている」とし、「その場合は非関税障壁として作用する恐れがあるため、自由貿易協定(FTA)締結国とも協議が行われなければならないだろう」と説明した。  ロシアの現地メディアによると、ウラジオストク税関は21日午後に日本から到着したトヨタ自動車のプリウス1台から基準値を超える放射性物質(ベータ線)が検出されたと明らかにした。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/01/30/2020013080005.html

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