北朝鮮、最大のドル箱・対中貿易まで中断

「武漢肺炎の遮断、国家存亡に関わる問題」 中国国内の北朝鮮領事館はビザを発給せず、中国から戻るトラックは通行禁止」

  東北3省を含む中国全域で「武漢肺炎」の感染が急速に拡大する中、北朝鮮当局は28日から中国との貿易をストップし、中国国内に駐在する北朝鮮領事館は入国ビザの発給を全面的に中断したことが29日までに分かった。制裁による経済難、通貨不足を克服するため北朝鮮としては必死の状況だが、その上中国との貿易まで中断するとなれば、これは「経済的自害行為」となる。それだけ「武漢肺炎の遮断」が緊急の課題になっているとの見方もある。

  米政府系放送のラジオ・フリー・アジア(RFA)は同日、平安北道消息筋の話として「28日以降、中国丹東から新義州税関に戻ろうとする貨物トラックの通行が完全に禁止された」「両国の税関は今のところ正式に通行を遮断したわけではないが、北朝鮮側が先に中国との貿易を遮断した」と伝えた。

  RFAはさらに「中国で感染が拡大する恐ろしい伝染病に対処するため、国境の貨物移動を遮断するよう当局からの指示があった」「(保健当局は)2003年に重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行したとき以上に深刻な恐怖と緊張感で対応している」と報じた。

  中国瀋陽のある消息筋はRFAの取材に「27日に瀋陽駐在の朝鮮(北朝鮮)領事館に『朝鮮入出国査証を発給しない』と書かれた文書が貼られた」と伝えた。これに先立ち北朝鮮は中国人観光客の北朝鮮入国を禁止し、中国を通じて入国する全ての外国人に対して1カ月の隔離措置と健康診断を義務づけた。韓国統一部(省に相当)のあるOBは「防疫システムがずさんな北朝鮮では、一度感染者が出ると統制が不可能な状態になる」「これを阻止するため中国との接触を最初から完全封鎖する意図があるようだ」との見方を示した。

  北朝鮮は国営メディアを通じ連日「わが国に『新型コロナウイルス感染症(武漢肺炎)』が絶対に入らないようにしなければならない」と強調している。労働新聞はこの日「武漢肺炎」の感染拡大防止を強調し、これを「国家存亡に関わる重大な政治的問題」と規定した。対外宣伝メディア「ネナラ」は前日「朝鮮(北朝鮮)では防疫体制を国家非常防疫体制に転換することを宣布し、感染症を阻止するための事業を活発に進めている」と報じた。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/01/30/2020013080065.html

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