712人が感染、日本のクルーズ船で明らかになった新型コロナの秘密

 「走るコロナ培養皿」と呼ばれたクルーズ船が新型コロナウイルスの正体を解明する上で貢献したことが分かった。限られた空間で全ての人を調べ、ウイルスがどのように感染し、どんな症状が表れるのかを詳細に確認することができる理想的な研究対象となったからだ。

  科学誌ネイチャーは26日、「クルーズ船感染事態が明らかにしたコロナ感染症の実態」と題する分析記事で、「クルーズ船は限られた空間である点でウイルスが急速に拡大したが、閉鎖された環境は新型コロナウイルスの形態を研究する上で理想的な空間でもあった」と指摘した。NHKによると、日本に停泊したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」には乗客・乗員3711人がおり、712人の確定患者が出た。

  科学者はクルーズ船で発生した確定患者を通じ、ウイルスの感染形態を研究した。米スタンフォード大のジョン・イオアニディス教授は同誌に対し、「クルーズ船は限られた人口集団を対象にする理想的な実験のようだった。クルーズ船では全ての人を把握されており、誰でも診断が可能だった」と話した。

  クルーズ船に対する研究結果としてはまず、京都大の水本憲治特定助教ら研究陣が12人、「欧州伝染病サーベイランス」に発表した物を挙げることができる。研究陣は2月28日までにクルーズ船で無症状感染者の割合が18%になったと指摘した。クルーズ船の乗客の中に発病すると重い症状を示す高齢層が多かったことからみて、非常に高い数字だ。英ロンドン衛生熱帯医学大学院のティモシー・ラッセル教授らはクルーズ船での死者の割合に基づき、中国の確定患者の死亡率を1.1%と推定した。これは世界保健機関(WHO)の予測値3.8%よりも低い数値だ。感染者の隔離効果もクルーズ船で確認された。

  水本氏と米ジョージア州立大のジェラード・チョウェル教授の研究員は学術誌「感染疾患モデル研究」で、「感染者の隔離措置が取られた2月5日まで、感染者1人が広める可能性がある感染対象者は7人だったが、隔離措置以降は1人未満に減少した」と指摘した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/30/2020033080109.html

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