ソウル市長の執拗な新天地たたき、ついに法人許可取り消し

2011年に許可したのは朴市長 ソウル信徒3万8250人に対する全数調査もコロナ患者は2人の確認にとどまる

  ソウル市は26日、コロナウイルス感染症を拡大させた責任を問う形で新天地教会の社団法人「新天新地証拠帳幕聖殿イエス教宣教会」の設立許可を取り消した。新天地が社団法人の地位を剥奪され任意団体になった場合でも、礼拝など従来の宗教活動はそのまま行うことができる。法人の財産没収といった不利益もないため、実質的な打撃は大きくないとみられる。ソウル市はこれに先立ち新天地指導部を殺人罪などで告発し、2億ウォン(約1800万円)以上の損害賠償請求も起こしている。ソウル市による相次ぐ措置については、コロナ退治とは関係ない「見せるための行政」といった指摘もでている。

  朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長はこの日行われたブリーフィングで「新天地は組織的・全国的に政府の防疫活動を妨害し、事実を隠蔽(いんぺい)してコロナ感染拡大を招いた」として「ソウル市が許可した社団法人の地位を剥奪する」と述べた。朴市長はさらに「新天地教は宗教の自由を逸脱した反社会的団体であり、謀略伝道や偽装布教など違法な伝道活動を日常的に行った事実も確認した」とも指摘した。

  しかし初期の大邱・慶尚北道を除いてコロナ感染者と新天地との関連性が低下しているにもかかわらず、朴市長が「新天地たたき」にばかり没頭しているとの指摘もある。ソウル市は市内に住む新天地信徒3万8250人に対して全数調査を行ったが、うちコロナへの感染が確認されたのは2人(0.005%)だけだった。

  新天地社団法人は2011年11月に設立許可を受けた。許可を出したのは朴市長だった。その後、新天地はソウル広場など市が管理する施設で正式な承認を受け、信徒らが参加する大規模集会を開催した。朴市長が本格的に新天地教に対するさまざまな制裁を加えたことがきっかけで、これら一連の事実が後から知られるようになった。ソウル市は「設立申請が行われた当時、新天地組織という点を明らかにしなかったため起こった状況」との立場だ。前任の市長在任中には認められなかった設立許可申請が朴市長就任後に認められたとの主張もある。最大野党・未来統合党のイ・ジュンソク最高委員は先日フェイスブックに「呉世勲(オ・セフン)市長在任中まで(2011年8月退任)は登録が認められなかった新天地社団法人が、朴元淳市長就任の1カ月後に登録された」と主張している。これについてソウル市文化本部のユ・ヨンシク本部長は「朴市長以前は新天地の側から許可を申請していないことを確認した」と説明した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/27/2020032780030.html

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