【社説】崔康旭「高捜処が尹錫悦を捜査」、選挙後に政権不正を隠すのは火を見るよりも明らか

 与党勢力の比例政党から立候補している崔康旭(チェ・ガンウク)元青瓦台(韓国大統領府)公職紀綱秘書官は30日「尹錫悦(ユン・ソクヨル)検事総長が私に対する突然の起訴を含め、法に反したことは1回や2回ではない」として「高捜処(高位公職者犯罪捜査処)で扱われるだろう」と発言した。高捜処が発足すれば、尹検事総長が最初の捜査対象の一人になるということだ。崔氏はチョ・グク元法務部(省に相当)長官の息子の不正入試に関与した容疑で起訴された。弁護士だった頃に虚偽のインターン確認書を渡して「合格の助けになれば幸いだ」と話していたという。チョ元長官が青瓦台民情首席になると公職紀綱秘書官に抜てきされた。売官売職ではないのか。破廉恥な容疑で起訴されたにもかかわらず、50日にわたり辞職せずにねばったかと思えば、今度は総選挙の候補になるや公然と検事総長への報復捜査をすると言ったのだ。

  崔氏は尹総長の妻の母による預金残高証明書問題などについて「人事検証過程で確認し報告する過程があった」とも発言した。具体的に明らかにはしていないが、尹総長の家族が不正に関与したかのようににおわせているのだ。しかし尹総長の人事聴聞会が行われた当時、青瓦台と与党・共に民主党はこの事案について「問題なし」としていた。崔氏自らが人事検証を担当した。尹総長が介入したことを示すいかなる証拠や状況も出なかったのだ。当時は問題なかったことを今になって「高捜処の捜査対象」と言い出した。検事総長が政権の不正に対して捜査を始めると、180度豹変(ひょうへん)したのだ。

  検察は今、青瓦台が介入した蔚山選挙工作の捜査を行っている。今年1月末に共に民主党の蔚山市長と元青瓦台首席・秘書官ら13人をまずは起訴したが、核心的な疑惑の解明はまだ始まったばかりの段階と言えるだろう。この事件の捜査における最初で最後は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が介入したかどうかを解明することにある。文大統領が「当選が願い」と言っていた30年の知己を当選させるため、青瓦台は警察に野党候補の捜査を指示した。青瓦台秘書室長と首席がライバルとなる候補者を買収しようとまでした。崔氏は秘書官から退く際「大統領を守るため」と発言した。崔氏と共に比例代表候補になった元法務部幹部は「今度は(崔氏と)二人で作戦に入る」「検察と勝負してやる」と口にした。その作戦は高捜処を動員し、政権の不正を捜査する検事総長を追放し、検察を掌握するという意味だ。さらに判事たちにも圧力を加え「チョ・グク一家事件」「ドルイドキングによる大統領選挙世論捏造(ねつぞう)」といった現政権の不正を隠そうとするものだ。4・15総選挙で共に民主党が勝利し彼らが当選すれば、これらが現実に起こってしまうだろう。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/03/31/2020033180103.html

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