中国の北朝鮮レストラン 正恩氏「健康不安説」の中で営業再開 

【北京、瀋陽聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の健康不安説が中国のSNS(交流サイト)を中心に広がる中、中国国内の北朝鮮レストランが本格的に営業を再開する動きを見せている。  北京の韓国人が集まる地域にある大型レストランも、先ごろ営業を再開した。このほか、遼寧省瀋陽と丹東の北朝鮮レストランも一部営業を開始した。  瀋陽のコリアンタウン、西塔街にある北朝鮮レストランでは、韓服(伝統衣装)を着た従業員らが入り口に立ち、客を呼び込んでいた。従業員は「最近営業を再開した」と話し、夕食時には店内で公演も行うと説明。金委員長の健康状態については「良好だ」と答えた。  中朝貿易の拠点で北朝鮮と国境を接する丹東では、今月初めから一部の北朝鮮レストランが営業を始めたが、2階の店舗など目立たない場所が主だった。  北京の北朝鮮レストランは、中国での新型コロナウイルスの感染拡大により1月末に非常事態が宣言されてから全て休業していた。従業員は、北朝鮮当局が全面的に入国禁止措置を取ったことで北京に足止めされ、住居から出られないまま過ごしてきたという。  北京の消息筋は「北朝鮮で大きな問題が生じれば中国のレストランも通常通り営業するのが難しいだろうが、新型コロナウイルスが収束しつつあることで本格的に営業を始めたことから、北朝鮮内部に特異な動向はないように見える」と述べた。  また、中国との国境付近では北朝鮮に向かう電車も目撃されている。  北朝鮮は中国での新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1月末に国境を封鎖して中国をはじめとする外国人の出入りを制限した。  国境地域の消息筋は、「今月22日ごろから28日まで丹東から(北朝鮮の)新義州に向かう貨物列車が毎日目撃された」とし、「週末も列車が(北朝鮮に)入った」と伝えた。この消息筋は「コンテナが連結された貨物列車だったので、新型コロナウイルス関連の救護物資を運んでいたのではないか」と話した。  中国外務省の耿爽副報道局長は、北朝鮮への物資輸送に関して「新型コロナウイルスの発生以降、赤十字社など国際機関が北朝鮮に医療装備を援助し、中国も万一に備えて北朝鮮に検査キットを提供した」と明らかにしている。  このほか、金委員長の健康不安説が持ち上がった19日、丹東と新義州をつなぐ新鴨緑江大橋の北朝鮮区間で労働者が作業している様子が目撃された。  新鴨緑江大橋は完工後も数年間開通していなかったが昨年、北朝鮮側の連結道路の工事が再開された。その後、新型コロナウイルスの影響で中断していたこの工事は、今月に入って再開されたという。  ただ、金委員長の健康状態は極秘事項であり、北朝鮮住民の動きなど国境付近の地域の状況だけでは健康不安説の正否を判断するのは難しいとの指摘も出ている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/04/28/2020042880309.html

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