米軍THAAD基地に一晩で装備搬入 対中関係の悪化懸念も=韓国

【ソウル聯合ニュース】韓国国防部と在韓米軍は28日夜から翌朝にかけ、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」が配備されている韓国南部・慶尚北道星州郡の基地に装備を搬入した。国防部は29日、「星州基地での韓米将兵の勤務環境を改善し、老朽化した一部の装備入れ替えるため」と説明。安全確保に努めながら陸上輸送を支援したと述べた。  輸送作業は午前6時ごろ終わったようだ。搬入された装備は、発電機など老朽化したものの入れ替え用の装備のほかに軍事装備も含まれていたと伝えられる。現地では迎撃ミサイル搬入の可能性も指摘されているようだ。  今回の装備搬入は、環境影響評価の終了に合わせてTHAADの正式配備を加速させるための地ならしではないかという見方も出ている。  在韓米軍が2017年3月に星州基地にレーダーとミサイル発射台2基を配備したことを受け、韓国政府は小規模な環境影響評価に着手した。だが同年5月に文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足すると、国防部は7月に青瓦台(大統領府)の指示に従い、小規模ではなく一般の環境影響評価の実施を正式決定。国防部と環境部が共同で進めている。この結果に応じて、現在は臨時配備として作戦運用中の発射台6基など関連装備の配備が最終的に決まる予定だ。  基地内の将兵宿舎の生活環境を改善するための工事は昨年8月から行われている。基地の工事に反対する地元住民との摩擦をできるだけ回避するため、必要な装備や資材などはヘリコプターで輸送してきた。ところが今回は一部の装備が大きく、陸上輸送するしかなかったという。  装備搬入に関し国防部は住民との協議を重ねたものの、合意には至らなかったようだ。こうして先延ばしにしていた陸上輸送を、不意を衝くかのように一晩で行ったことになる。住民たちからの反発も予想されるが、国防部関係者は「新型コロナウイルスなどさまざまな状況を考慮して夜間に行った。将兵が生活する施設の状態などを考えると、時間的にこれ以上先送りにできなかった」と話した。  前日から基地の周辺には数百人の警官が配置され、軍当局は進入路を確保した。基地に反対する一部の住民が夜通しで座り込みを行ったが、衝突などはなかったという。  一方、韓中の外交関係への影響を懸念する声も上がる。中国は当初からTHAAD配備に強く反発してきた。また、中国が28日、香港への国家安全法制導入を採択したことで、米中対立は激化するとみられている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/05/29/2020052980061.html

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