米国、同盟国を呼んで対中制裁に加わるよう圧力

 米国政府が先日、ワシントンで韓国など同盟国の外交当局者を呼び、中国が推進している香港国家保安法制定の問題点について詳細に説明するなど、事実上の反中戦線に加わるよう要求してきたことが27日までに確認された。米国はこれまでファーウェイ製品のボイコット、反中国経済ブロック(EPN)への参加を要求してきたが、今回はさらに香港保安法反対にも加わるよう圧力を加えてきたのだ。これに対抗して中国も外交チャンネルを通じ、韓国政府に香港保安法制定の理由について説明し、支持を求めてきたという。韓国が香港問題で再び米中板挟みになったとの懸念が出始めている。

  複数の外交筋によると、米国務省は先日ワシントンで韓国や日本など友好国の外交当局者を緊急に招集し、香港事態についてのブリーフィングを行ったという。ある外交筋は「米国の政府当局者は中国の香港保安法直接制定について、香港の基本法に反し、人権弾圧問題も深刻だと懸念を示した」と伝えた。米国中心の香港保安法反対の動きに友好国にも支持を求めた形だ。

  ある外交次官経験者は「他国の外交使節団招集は、米国が自分たちの主要な外交政策を迅速に伝え、協力を求めるときに使う方法だ」「先日は英国、オーストラリア、カナダの3カ国外相が共同で香港保安法制定反対の声明を出したが、これも米国の要請を受けて行われたようだ」と説明した。欧州連合(EU)も22日、ジョセップ・ボレル外交安保政策上級代表名義で中国を非難する声明を発表した。

  このような中で米国のトランプ大統領は26日(現地時間)、中国に対する厳しい制裁措置を予告した。トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスで中国に対する制裁の可能性について問う記者団の質問に「今週中に聞けるだろう」「非常に強力だと思う」と述べた。この日のトランプ大統領の会見は、これまで警告レベルだった香港保安法への報復措置が近く現実化するとの意味に解釈できそうだ。ブルームバーグ通信もこの日、香港を弾圧する中国政府と企業、金融機関に対する広範囲な制裁を米財務省が検討していると報じた。ブルームバーグ通信は「香港保安法制定を巡り、中国政府関係者と企業による(ドル)取引を制限し、彼らが持つ(米国国内の)資産を凍結する方策が検討されている」と伝えた。

  韓国政府は28日、外交部(省に相当)で部処(省庁)横断の会議を開き、米中対立への対応策の準備に取り掛かる計画だ。しかし今のところ今回の問題に関する明確な立場は表明していない。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/05/28/2020052880119.html

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