在日僑胞スパイ事件、再審で43年ぶりに無罪=ソウル高裁

 1977年に当時の中央情報部が発表した「在日僑胞(きょうほう)実業家スパイ事件」について、43年ぶりに無罪が宣告された。ソウル高裁刑事10部(ウォン・インソン裁判長)は当時、国家保安法・反共法違反容疑で起訴された故キム・ギオ氏、コ・ジェウォン氏、コ・ウォンヨン氏、キム・ムンギュ氏ら4人の再審で無罪を宣告した。

  16歳で日本にわたり、45年ぶりに帰国した故カン・ウギュ氏は、北朝鮮の指令を受けて在日僑胞実業家になりすまし国内に侵入した容疑で、またキム・ギオ氏ら10人はカン氏に取り込まれ、スパイ活動を行った容疑で中央情報部の捜査を受けた。その後、大法院(最高裁に相当)はカン氏に死刑、キム・ギオ氏に懲役12年、コ・ジェウォン氏に懲役7年など、11人の有罪を確定した。

  カン氏は11年間服役してから特別赦免によって釈放され、日本に戻ってから2007年に死亡した。キム・ムンギュ氏は拷問の後遺症に苦しみ、1982年に極端的選択を行った。キム・チュベク氏は1979年に刑務所で倒れ、刑の執行停止により出所したが、その数日後に死亡した。真実・和解のための過去史委員会は2010年、彼らが拷問の末に虚偽の自白をしたとする調査結果を発表した。遺族らは再審請求を行い、カン氏ら7人はすでに無罪が確定していた。

  今回、ソウル高裁はキム氏らのこり4人に対し「殴打と過酷な行為による虚偽の自白以外には有罪の証拠がない」として無罪を宣告した。今回の判決が大法院(最高裁に相当)でも認められれば、この事件の関係者11人全員の無罪が確定する。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/06/29/2020062980043.html

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