「朴元淳市長のセクハラ証拠だけで30件」 被害女性側が人権委に職権調査依頼

 故・朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長をわいせつ行為・セクハラ(性的嫌がらせ)で告訴した元秘書の被害者Aさん側が女性団体と共に、国家人権委員会(以下、人権委)の職権調査を要請した。Aさん側は朴市長のわいせつ行為・セクハラ疑惑を立証する証拠資料や調査要求事項が盛り込まれた数百ページ分の要請書を人権委に渡した。Aさんの弁護を務める金在蓮(キム・ジェリョン)弁護士は「(被害事実などを立証する)証拠資料だけで30件ある」と述べた。

  社団法人「韓国性暴力相談所」や非政府組織(NGO)「韓国女性の電話」など8つの女性団体は28日午前、ソウル市中区のソウル図書館前で記者会見を開き、「人権委の職権調査を通じた徹底した真相究明」を要求した。参加者約150人は「正義」「女性」などを象徴する紫色の傘を持ち、人権委前まで約1キロメートル行進した。その手には「被害者の勇気の前に逃げてしまった加害者に対して一緒に怒りを示します」「朴元淳の死の原因はひたすら朴元淳自身にある」といった言葉が書かれたプラカードがあった。

  これら参加者らは人権委に渡した「職権調査要請」には、朴市長のわいせつ行為・セクハラやソウル市関係者によるほう助、ソウル市の被害者救済の手続き不履行、告訴事実漏えいなど、疑惑全般に対する真相調査と制度改善勧告を要求する内容8件も盛り込まれている。

  一方、警察はAさんに対する「2次加害」を捜査するため、韓国を代表する親文在寅(ムン・ジェイン)大統領系インターネット・コミュニティー「CLIEN(クリアン)」など4つのウェブサイトのサーバーを家宅捜索したことが確認された。ソウル地方警察庁は23日、「CLIEN」「eToLAND(イトランド)」「FMコリア」「DCインサイド」という4つのウェブサイトのサーバーについて家宅捜索令状を取り、Aさんをひぼうした書き込みの作成者情報を把握しているところだ。Aさん側は計17件の投稿・コメントについての情報通信網法上の名誉毀損(きそん)などの疑いで13日に告訴状を提出した。サイト別では「CLIEN」が9件と告訴された書き込み・コメントが最も多く、「eToLAND」6件、「FMコリア」と「DCインサイド」がそれぞれ1件だった。警察に告訴された書き込みは、「呉巨敦(オ・ゴドン=前釜山市長)の時もそうだし。女秘書×に一度触ったのが大罪か?」「もし気持ち悪いというなら、さっさと辞めればいいのに。気持ちいいから辞めなかったんだろ」などというものだ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/07/29/2020072980071.html

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