韓国国防相「通常兵器で北の核に対応可能」地上司令官「反撃訓練するな」

 韓国軍の前方地域を担当している地上軍作戦司令部が隷下部隊に対し、反撃訓練を省略したまま防御訓練のみを行うようにという訓練指針を下していたことが28日までに分かった。

  韓国の保守系最大野党「未来統合党」のシン・ウォンシク議員は28日、国会国防委員会の全体会議で「今年6月中旬に地上軍作戦司令官が隷下の第1軍団に対し、今後実施する9月の訓練では防御訓練のみを行って攻撃訓練をするなと指示した」と明かした。  シン議員は「鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)長官は、韓国軍が反撃訓練を行っていると言ってきたが、地上軍作戦司令官は長官の命令に背いたのか」と質問した。これに対し鄭長官は「軍は均衡的対備態勢が可能な訓練を平素にきちんと準備している」という原則的な答弁のみを行った。

  韓国軍は28日にシン議員室へ提出した説明資料で、地上軍作戦司令部が隷下の第1軍団に防御訓練のみを実施せよという指針を下したことを認めた。韓国軍は「第1軍団戦闘指揮訓練の際に防御訓練のみを実施する背景は、国防改革2.0推進と作戦環境の変化に合わせて新たに定立した『攻勢的防御遂行概念』へ一時的に熟達するためのもの」と主張した。これに対しシン議員は「攻勢的防御作戦というのは、座して防御するのではなく攻撃中心でやろうというものなのに、反撃訓練をしないというのは自己矛盾」だとして「北朝鮮と青瓦台(韓国大統領府)の顔色をうかがった窮屈な弁明であって言葉遊び」と批判した。

  このほか鄭長官は28日、「北朝鮮の核兵器に韓国軍の通常兵器で対応できる」という趣旨の発言を行って物議を醸した。鄭長官は、国会答弁で「韓国の国防力は、通常兵器でも北朝鮮が核兵器を保有するとしても対応できる、そういう水準の国防力を建設していっている」とし「破壊力のある部分については、先端兵器を保有してシステムを構築しており、万が一の核に関する部分についてもすぐに適用できる」と発言した。 ◆「世界の軍事力ランキング」韓国6位、北朝鮮25位、日本は?

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/07/29/2020072980047.html

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