外交官のセクハラ波紋拡大、NZ政府「韓国政府に失望」

 ニュージーランド外務省は30日、韓国の外交官のセクハラ疑惑に関連し、韓国政府がニュージーランド警察の捜査に協力しないとして「失望している」と述べた。韓国が外交官のわいせつ騒動および不適切な外交対応によって、外国の政府から「失望している」という立場を示されたのは前例がないといっていい。わが国の外交部が職員のわいせつ問題を「身内をかばう」形の対応で片付けようとして、世界に恥をさらしたとの指摘が出ている。

  ニュージーランド外務省はこの日、今回の事件に関するメディアとの質疑応答で「ニュージーランド政府は、韓国政府がこの事件に関するニュージーランド警察の要請に協力しないことについて、失望の意を示している」と述べた。また「ニュージーランドの立場は、全ての外交官が駐在国の法律を遵守し、自分たちの行動に対する法的責任を負うことを期待する、というものだ」と説明した。

  ニュージーランド外務省はその上で「この事案は警察の捜査が進行中であるため、ニュージーランド政府としてはこれ以上の言及は避けたい」と述べた。

  外信と本紙の取材を総合すると、韓国の外交官A氏は2017年末、駐ニュージーランド韓国大使館で勤務していたとき、ニュージーランド国籍の男性職員に3回にわたりセクハラ行為をした疑いが持たれている。しかしA氏はニュージーランド警察の調査を受ける前の2018年に帰国し、韓国外交部の内部調査を受けただけで減給1か月という甘い懲戒処分に終わった。その後A氏はアジアの主要国の総領事となり、現在も勤務中だ。

  ニュージーランドの裁判所は今年2月、A氏に対する逮捕状を発付し、韓国外交部に協力を要請した。しかし韓国外交部は「外交官の免責特権など諸般の事情を総合的に検討した」とした上で、協力を拒否した。このような事実は外交部から発表されることはなかったが、4月にニュージーランド・メディアが報じたことで、韓国国内にも伝わった。

  韓国外交部はその後、国内外のメディアが今回の事件に関する疑惑を報じ、政府の対応・態度を指摘し続けているにもかかわらず、特段の反応を示さなかった。ところが今月28日に韓国・ニュージーランドの両首脳による電話会談で、ニュージーランドのアーダーン首相がセクハラ問題を取り上げるという「初の外交事故」が発生した。

  通常は友好国の首脳間による電話会談は、幸せや成功を祈る言葉で終わるのが基本であり、好ましくない事案があったとしても実務レベルで事前に調整し、首脳が直接言及しないようにするのが外交上の常識だからだ。ニュージーランド側から問題提起があったにもかかわらず、韓国外交部が今回の疑惑を「個人の問題」として片づけ、一貫して消極的な態度を取り続けたことが「外交上の恥さらし」につながったと指摘されている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/07/30/2020073080230.html

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