北朝鮮には1度も言及せず

 米国のトランプ大統領は27日(現地時間)、米共和党の大統領候補指名受諾演説で、中国問題や中東問題などを外交の実績として自慢したが、北朝鮮問題については一切言及しなかった。

  トランプ大統領は演説の開始早々から「(私が圧力を加えることで)NATO(北大西洋条約機構)が1300億ドル(約14兆円)の防衛費を追加で負担することになった」「不公正なパリ(気候)協定から脱退した」と主張した。さらに対中圧力、米国の仲裁によるイスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)との国交回復、武装団体イスラム国(IS)撃退作戦なども自慢したが、北朝鮮問題については一切言及しなかった。

  トランプ大統領はこれまで各種選挙での遊説で「私が当選しなければ、今頃は北朝鮮と戦争していただろう」として自らの北核交渉を常に誇ってきた。ところがこの日、北朝鮮に言及しなかったのは、米朝非核化交渉が長期にわたり行き詰まり状態にあり、実質的な進展がみられない現状を意識したためとみられる。自らの再選に向けたビジョンを語る候補指名受諾演説で、公式な場での北朝鮮問題への言及に負担を感じたということだ。とりわけトランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と3回会談を行ったにもかかわらず、これに一切言及もしなかったのは、トランプ大統領自身も北核交渉に問題があることを認めた形とも言えるだろう。

  トランプ大統領は70分にわたる演説の中で、韓国について1回だけ言及した。トランプ大統領は民主党候補のバイデン元副大統領を批判する中で「彼はぞっとする韓国との貿易合意を支持した」「わが国から多くの雇用を奪っていった合意であり、私がこれをひっくり返すことで、わが国にとって大きな合意をした」と主張した。オバマ政権の時代に締結された韓米自由貿易協定(FTA)を自らが改正したことに言及したもので、これはトランプ大統領が民主党を非難する際いつも取り上げるテーマだ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/08/29/2020082980006.html

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