【コラム】我慢ならない副首相の軽々しさ

 土曜日だった今月22日の朝、洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相が自身のフェイスブックに記事を投稿した。「医療界のストライキ、止めなければなりません」というタイトルが付けられていた。洪副首相は「果たして国民の命と健康よりも重要なものが何なのか、今のストは誰の役に立つのか、問わずにはいられない」と書いた。その上で「不足している医師の数を増やし、ソウルと地方間の医療格差を解消するためには、医大の定員増は避けられない」と主張した。読んだ瞬間「本当に洪副首相が書いたのか」と疑問が沸き、じっくり読み直した。洪副首相は通常、主に自分の業務に関する内容を投稿する。当然、内容は主に経済分野だ。ところが今回の文章は保健分野だった。経済副首相ではなく社会副首相(教育部長官)の担当分野だ。「経済は問題ないので、ほかの社会的懸案について見てみよう」と考えたのだろうか。

  洪副首相は今年に入り、1か月に3-7件ほどフェイスブックに記事を投稿してきた。今月はすでに8件だ。このうち「2020 OECD(経済協力開発機構)韓国経済報告書:防疫の成功と経済の善戦」と題する記事は、700回以上シェアされた。この記事は文在寅(ムン・ジェイン)大統領もシェアしている。その後、2週間でさらに4件の記事を投稿した。もちろん全て「自画自賛」の内容だ。今月19日には「我が国は相対的に最も少ない財政投入で最も良い成果を上げた国と評価されている」という内容の記事を投稿した。原稿用紙20枚以上に達する長文記事で、企画財政部が災害支援金の「選別的支給」を主張していたのに結局与党に押し切られて全国民に支給したことや、これを含む財政支出の増加によって2023年には国の政府債務比率の国内総生産(GDP)比が51.7%まで上昇するとの指摘に対する省察や反省は、全く見られなかった。そのほかにも洪副首相のフェイスブックは主に政府の政策を手放しで擁護したり、経済状況について対策もなしに楽観的に解釈したりする内容で埋め尽くされている。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/08/28/2020082880171.html

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