【萬物相】大統領に謝罪する長官

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の初訪米は、随行員のセクハラ(性的嫌がらせ)事件により米議会合同演説など苦労した行事がすべて台無しになってしまった。青瓦台広報首席秘書官は「国民の皆さんと大統領に心から謝罪する」と言った。この謝罪文がまた騒動になった。「大統領が謝罪をしてもスッキリしない状況なのに、謝罪をしてもらう側なのか」ということだった。当時野党だった民主党は「大統領は謝罪を受ける側ではない」と批判した。中東呼吸器症候群(MERS)問題時、感染者が発生した病院の院長が大統領に頭を下げた時も、民主党は「大統領は最終国政責任者なのに、このような本末転倒がどこにあるだろうか」と声を荒らげた。当時の民主党代表は文在寅(ムン・ジェイン)現大統領だった。

  ところが、文大統領時代になっても、「大統領に対する謝罪」がともすると出てくる。わいろ授受容疑で検察の捜査を受けた政務首席秘書官も、議員時代に監査を受ける機関の金で海外出張したことが明らかになった金融監督院長も、辞任発表した時に文大統領に謝罪した。青瓦台職員らの飲酒運転などの逸脱行為が相次ぐや、秘書室長は「大統領に対して面目なく、国民に申し訳ない」と言った。

  国会では一昨日、外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官が「大統領をご不便な位置にいさせるようにしてしまった点について申し訳なく思う」と頭を下げた。韓国・ニュージーランド首脳電話会談で「韓国人外交官によるセクハラ」問題が取り上げられたことに対する謝罪だった。予期せぬ内容が首脳電話会談でいきなり飛び出したのだから、外交部は何も言えなかった。しかし、責任の所在を問うのは行政府内部の問題だ。大統領が外国の首脳にセクハラ問題で抗議を受けたことにより、国全体が恥をかいた。長官は内部的に大統領のしっ責を受け、国民は政府から謝罪を受けなければならない問題だ。ところが、長官は公に大統領に謝罪をした。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/08/27/2020082780007.html

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