【萬物相】郵便投票に懸念抱くトランプ大統領

 2年前、米中間選挙が終わった直後、在米韓国人社会に動揺が広がった。東部ではニュージャージー州のアンディ・キム候補、西部ではカリフォルニア州のヨン・キム候補が共に連邦下院に当選するものと思われていた。在米韓国人の下院での複数当選は、115年間にわたる移民史において初めてのことであり、興奮に値するものだった。韓国メディアも歓迎の意を表し、「当選確実」とする内容まで報じられた。しかし、結果はアンディ・キム氏だけが当選確定となり、ヨン・キム氏は郵便投票の開票が行われた数日の間に投票箱の開票でリードしていた暫定集計を覆してしまった。最終的に4000票差の逆転負けとなった。

  これを通じて知られるようになった米国式の郵便投票が、今回はコロナ禍とトランプ大統領を巡り関心を集めている。コロナが大流行した今年3月、これらの問題が本格的に浮上した。選挙で感染を防ぐには郵便投票を増やすほかないという主張とこれに反対する主張が衝突した。ペロシ下院議長は景気対策予算について、郵便投票の拡大に向けた40億ドル(約4200億円)の割り当てを要求し、バイデン民主党候補は「郵便投票による『対人距離の確保』と『参政権の拡大』を同時に実現できる」と主張した。

  これにトランプ大統領は激しく反発した。今年3月末、FOXニュースでトランプ大統領は民主党の要求を「狂っている」とコメントした。トランプ大統領は「(郵便投票が拡大すれば)この国で共和党候補の選出は再び行われないだろう」と述べた。郵便投票の期間と対象を拡大すれば、投票率が高くなかった有色人種と若年層の参加が増え、共和党に不利になるということだ。共和党は郵便投票の拡大を「トロイの木馬」と呼んでいる。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/08/28/2020082880144.html

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