感染者増で…台湾・シンガポール、韓国からの入国検疫強化

　新型コロナウイルス再拡散で、韓国からの旅行者に対する検疫や隔離措置を強化する国が増えている。26日基準で国内感染者が5カ月ぶりに400人台を突破したことによる措置と見られる。

  韓国外交部が27日に明らかにしたところによると、台湾中央感染症指揮センター（CECC）は同日、韓国を「新型コロナウイルス中・低リスク国」リストから削除したという。これにより、ビジネス目的で台湾を訪れた韓国からの入国者の隔離期間は、これまでの7日間から14日間に増えた。台湾保健当局は「韓国は感染確定例が急速に増加しており、韓国政府も感染拡大の勢いがピークに達したとは見られないと発表するなど、全国的な再拡散の危険があると判断した」と説明した。

  シンガポールも韓国から入国したすべての旅行者に14日間、これまでの自宅・居住地ではなく政府が指定した施設で隔離するよう指示を変更した。これは一層強化された措置で、韓国を経由した旅行者も含まれて、今月29日から適用される。14日間の隔離後も、新型コロナウイルス検査を受けて陰性だと確認されなければ隔離措置が解除されない。

  このほか、28日には中小企業経営者らが搭乗したチャーター機が仁川市から中国・重慶市に出発する予定だったが、中国民航総局が新型コロナウイルス感染拡大を理由にチャーター機の承認を保留した。米国ではアメリカン航空が韓国に入国しようとしている在外韓国人に対し、自社内部規定などを理由に新型コロナウイルス陰性確認書を要求、確認書がなければ搭乗を拒否するという事例が発生した。韓国外交部は27日の公式見解で、「航空会社職員が規定をきちんと理解できずに発生したものと把握している」と述べた。

  韓国政府はこれまで、新型コロナウイルスに対する迅速な対応を根拠に、いわゆる「K防疫」の優秀性を広報してきた。韓国外交部は、韓国からの入国者に対する入国検疫強化は全体的なすう勢ではなく、一部の国に限られた措置だと把握しているが、一部では「性急だったのではないか」という声も上がっている。韓国に対して入国禁止措置を取っているのは現在、91カ国・地域だ。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/08/28/2020082880005.html