サムスンの世界初の半導体複合基地、DRAMで幕開け

 サムスン電子は30日、世界最大規模の半導体工場となる平沢キャンパス第2生産ラインでDRAMの量産に入った。新型コロナウイルスの感染拡大によって世界経済が最悪の状態に陥り、今年下半期の世界の半導体市場も低迷が予想される中「サムスンが平沢の第2生産ラインでの量産を先送りするかもしれない」との予想もあった。しかしサムスン電子は中国企業との差を広げるため、また半導体需要が爆発的に増加する「ポストコロナ」時代に備えるために、計画通り推し進めた。今回の決定で、サムスン電子が半導体メモリだけでなく、ファウンドリ(委託生産)分野も含めた総合半導体の世界1位企業に飛躍する意志をあらためて示したとの評価が出ている。同社の李在鎔(イ・ジェヨン)副会長は先月「ポストコロナの未来を先取りしなければならない。ためらう時間はない」と述べ「危機の中の投資」を強調していた。 ■昨年の利益を上回る30兆ウォンの投資

  サムスン電子の平沢第2ラインは2018年1月に着工して以来、2年7か月で本格稼働に突入した。昨年の営業利益(27兆7000億ウォン=約2兆5000億円)を上回る30兆ウォン(約2兆6800億円)が投じられた平沢第2ラインは、延べ面積12万8900平方メートル、サッカー場約16面の広さだ。延べ面積基準でこれまで世界1位だった平沢第1生産ライン(11万9000平方メートル)を超える規模だ。

  平沢第2ラインでは業界で初めて、ナノレベルの超微細なプロセスによって半導体回路を製造する技術(EUV、極端紫外線)が導入された。今回生産したモバイルDRAMは、従来のスマートフォン用モバイルDRAMに比べ、データ処理速度が16%速い。これは1秒で超高画質の映画(5ギガバイト)10本をダウンロードできる速さだ。

  平沢第2ラインが来年下半期にNANDとファウンドリ製造設備も構築すれば、世界初の半導体複合生産基地となる。総合半導体企業としてのサムスン電子の競争力が強化されるわけだ。サムスン電子は「第2ラインの完成で、3万人以上の雇用を直接・間接的に創出する効果が期待される」と説明した。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/08/31/2020083180300.html

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