海上80mの距離から身元確認? 北朝鮮の詭弁に反論もできない韓国軍

 北朝鮮は25日、統一戦線部からの青瓦台あて通知文で、韓国海洋水産部職員A氏を射殺したことに関する見解を表明した。しかし、北朝鮮側の主張のかなりの部分が韓国軍の説明と相いれず矛盾しており、信ぴょう性に疑問の声が上がっている。「『非武装の状態で海を漂流していた一般人を射殺し、遺体を焼いた』という韓国軍の発表で、北朝鮮の反人倫的蛮行に対する非難の声が高まるや、局面転換のため事実関係を歪曲(わいきょく)したのでは」という声もある。

  北朝鮮は統一戦線部名義の通知文で、「(警備艇)艇長の決心の下、10発の銃弾で不法侵入者に向かって射撃した。(確認捜索の結果)侵入者は浮遊物の上にいなく、浮遊物を焼却した」と述べた。しかし、韓国軍は「北朝鮮側が『上部の指示』で行方不明者に射撃を加えた後、防毒マスクと防護服を着用した北朝鮮軍が遺体に接近して油を注いで焼いた」と言った。専門家らは「救命胴衣を着ていた遺体が撃たれた後、突然消えて、北朝鮮側が浮遊物を一つ焼くのに約40分かかったというのはつじつまが合わない」と見ている。  北朝鮮はまた、「不法侵入者に80メートルまで接近して身元を確認し、空砲2発を撃つと、逃走するような状況になった」と言った。これをめぐっても、「波打つ海の上で80メートルの距離から普通の会話は不可能だ」という指摘が出ている。船舶自体の騒音や海上での音の伝わり方などを考えると、叫んでも聞き取るのが難しいという。

  北朝鮮がA氏を銃撃した理由として挙げた「逃走の懸念」も納得しがたい部分だ。北朝鮮は「我々側兵士たちの取り締まり命令にずっと口を閉ざして無言で答えなかったためさらに接近しながら2発の空砲を撃つと、正体不明の対象は驚いて倒れて逃走するような状況になった」と明らかにした。しかし、韓国軍関係者は「30時間以上、海で浮遊物にすがって漂流し、疲労困憊(こんぱい)していたA氏が、武装した北朝鮮軍を前にして逃走を試みたと判断したこと自体が非常識だ」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/28/2020092880063.html

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