「艇長が指示」という北のウソ…青瓦台は報告受けても「金正恩の謝罪」ばかり強調

 北朝鮮は、韓国海洋水産部職員イ氏の射殺・焼却という蛮行について、「取り締まり艇の艇長の判断によるものであり、遺体を焼いていない」と言ったが、こうした主張がウソだったことを証明する韓国軍の情報が続々と明らかになっている。北朝鮮は通知文でイ氏の射殺・焼却を意図的に縮小・隠ぺいしようとしたということだ。北朝鮮の通知文は初めて公開された時からつじつまが合わない内容だらけだったが、青瓦台や国家情報院などは「金正恩(キム・ジョンウン=朝鮮労働党)委員長が異例の謝罪をした」という点を繰り返し強調し、韓国軍の発表よりも北朝鮮の主張の方を信頼しているような姿勢を見せている。

  ウソだと判明しているものの代表的な例は、イ氏射殺・焼却を取り締まり艇の艇長が決めたという主張だ。北朝鮮は25日の通知文で、「艇長の決意の下で射撃した」と明らかにした。上層部の判断ではなく、完全に現場の指揮官の判断であり、現場で行うことができる適切な措置だったという趣旨で、一種の北朝鮮式「トカゲのシッポ切り」と解釈された。ところが、韓国国会国防委員会と情報委員会の関係者らによると、北朝鮮の取り締まり艇艇長はイ氏を射殺する前、上部に数回、指示事項に関して聞き返したという。韓国軍関係者は「取り締まり艇艇長にとってはイ氏射殺命令が意外だったため、再確認が必要だったのだろう。大尉級の取り締まり艇艇長がこのように前例のないことを自ら決断したということ自体が道理に合わない」と語った。

朝鮮日報 http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2020/09/30/2020093080026.html

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